2015年10月17日土曜日

始めることより、終わらせることの方が遙かに難しい

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2015年10月 17日「始めることより、終わらせることの方が遙かに難しい」


概要
戦争は始めることより、終わらせるほうが遙かに難しいと聞きます。殊に第二次大戦以降、その傾向が強まるばかりだと感じます。
そうなると、戦争を始める時点で、可能な限り明確かつ詳細に『いかにして終わらせるか』を練っておくべきだと思います。
アフガニスタン紛争は、始める理由は明確で、それゆえに始めることは簡単だったと感じます。しかし始めた時点で、『終わらせ方』に対する意識があまりにも低かったと感じます。そのツケが回ってきているといえると思います。
 どうにかして、けりを付けなければならないことは、多くの政治家が認識していると思います。
 オバマ大統領が米軍をアフガニスタンから完全に撤収する計画を打ち出したのは、政治家としては当然のことだと思います。その計画は、多少無理筋な要素があるものと思います。ただそれが必要だったと思います。万全な状況で米軍が撤退することを目指したのでは、いつまでも実現できないと思われるからです。
しかし、中東の民主化運動とそれによる政変という想定外の事態が、計画に影響を及ぼしたと感じます。
 中東全体が不安定化し、それによって世界中でテロ組織をめぐる、様々な動きが活性化した感があります。
人や金が、あらゆるテロ組織に流れるようになったように見えます。そんな中で、イスラム国が台頭し、それを世界中のメディアで取り上げることで、また世界各地のテロに金と人が流れるようになったのだと思います。
 タリバンにもその動きがあったと思います。中東の民主化運動の後、タリバンは組織としての動きが活性した感があります。
 さらにイスラム国がアフガニスタンに入って、タリバンと戦闘を行うようになったことで、国内の治安がまた悪化したように見えます。