2015年10月3日土曜日

ロシアの外交

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2015年10月 3日「ロシアの感情と外交」

概要

 ウクライナにしろ、シリアにしろ、北方領土にしろ、ロシアの外交が強硬的になっていると感じます。
シリアに関するロシアの今の戦略は、反体制派とイスラム国の両方を空爆によって打撃を与え、軍事支援をしたアサド政権の地上部隊によって内戦を制することを狙っているのだと感じます。思惑通りに内戦が終結し、アサド大統領が権力を掌握すればたロシアの存在感は強くなると思います。それは中東による影響力を得ることに繋がると思われます。
しかし空爆と武器の供与では、内戦終結までの道のりはまだまだ遠いような気がします。
またロシア空爆の大儀名分の一つとして、イスラム国に参加したロシア人が、帰国して国内でテロを行う可能性を指摘していると思います。その前にイスラム国を叩くということです。ただそれは逆効果になりかねないと思います。むしろロシアがテロリストの標的となる可能性の方が高いような気がします。
このところロシアの強硬姿勢が強まったのは、ウクライナ問題によるところが大きいと思います。ウクライナ情勢は、欧米対ロシアの対立構造を強めた感があります。人間は対立することで対立心を強めるもので、対立心が強まると強硬的な志向が強まるものだと思います。
 ウクライナ問題が起こる前、日露関係は良好な雰囲気だったと思います。強硬志向が強いプーチン大統領が[ひきわけ]を提案するのは異例だと感じます。
しかし日本が欧米に同調して経済制裁をしたことで、ロシアの対日政策は一気に強硬的になった感があります。
ロシア外交が強硬的になっているのは、ウクライナ問題による経済制裁が効いている証しだと感じます。そうなるとロシアの強硬姿勢は、ますます強まっていくと思われます。ロシアがウクライナから手を引くことはないと思われるからです。それは経済制裁が解除されることがないということになるからです