2015年10月18日日曜日

終わらせ方が見いだせない場合

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2015年10月 18日「終わらせ方が見いだせない場合」


概要
戦争は『始め方』より『終わらせ方』の方が遙かに難しいと思います。『始める時』あるいは『始める前』の段階で、『どのような形で終わらせるか』可能な限り、具体的かつ現実的な計画を立てるべきだと思います。
『そんなことは今更いわれなくてもわかっている。ずっと前から当たり前にやっていることだ』という向きもあるだろうと思います。
『そもそも、終わらせ方なんて、始めてみなければ想定のしようがない。それが実情だ』という状況もあると思います。
 しかし想定が甘かったり、状況認識が不充分だったり、前提条件を見誤っていたり、楽観的な見解に片寄っていたりすることがあるように感じます。
第二次大戦以降、戦争に完全決着を付けることが難しくなったと思います。 
現在の国際社会では、『戦争に完全勝利した』などという状況など、あり得ないのかもしれません。そう考えると、あくまでも『完全勝利』を目指して戦争を始めることは、政治的にも軍事的にも戦略的ではないといえるような気がします。
『完全勝利を目指しているのではない。ある程度痛めつけて、こちらが主導して終戦させる方針だ』そういう戦争もあるのかもしれません。
 現在の世界では、その見込みも甘いというか、認識が不充分だと感じます。そのため、思惑通りに運ばないのだと思います。
 また、現在の世界には、どのような形であれ『終わらせ方』を想定出来ない戦いがあると思います。
 テロとの戦いです。
『テロ組織に完全勝利した』その状況を想定することは相当に難しいと思います。現時点ではありえないように感じます。長期的な視点で、戦略を練る必要があると思います。多角的にあらゆる手段を講じ、弱体化させていくしかないと思います。短絡的な作戦は禁物だと思います。