2014年2月1日土曜日

複数の媒体を含んでいる


 先日久しぶりに「仮面ライダークウガ」を見ました。テレビ放送をVHSビデオに録画したものです。 

 僕は映画のテレビ放送を“保存版”の意味で録画することがあります。好きな映画のなかには、何度も見たくなる作品があります。 

“あの映画が見たい”と思ったときに見られるように、好きな映画がテレビ放送されると録画して、そのビデオテープを保存していたのです。

 テレビで放送されたものですので、多くにCMが入っていますし、吹き替えですし、放送時間に合わせるため、削除されている場面もあります。ただ“ノーカット、字幕”に越したことはないのですが、映画が保存できるのなら受け入れられるものでした。

 

それに、僕が映画をみるようになったのは、テレビ放送からです。そのためCMにも吹き替えにも抵抗感があまり強くないのだと思います。むしろそれはそれで楽しんでいる一面もあると思います。

 

「仮面ライダークウガ」はそのように保存するために録画したのでありませんでした。はじめは録画するつもりはなかったのです。それ以前に、この番組を毎週見ようというつもりもありませんでした。

たまたま第一話を目にして、『また仮面ライダーがはじまったのか』と思いながら最後まで見ました。翌週、第二話もたまたまテレビをつけたら放送していたので、そのまま見ました。

 

それから見られるときだけ見ていたのですが、「仮面ライダークウガ」は一話完結の構成ではありませんでした。それまでの「仮面ライダー」シリーズは、毎週ひとつの話が完結するのですが、「仮面ライダークウガ」は二話にかけてひとつの物語が展開するのです。

つまり、隔週で“次週につづく”となります。

見られる時だけ見ていると、たまたま目にしたのが後半の回ならいいのですが、前半の回ですと“続き”が気になるものです。

 

それに、何回か見ていると“面白い”と感じていました。随分前に書いたことがありますが、僕らの世代が作り手になっているようで、ある意味子供たちより親のほうが楽しめるのではないかと思っていました。

そこで、見逃さないように毎週録画するようになったのです。

保存するつもりではなかったため、数本のビデオテープで重ね撮りしていました。また、他のテレビ番組もそのテープに録画していました。先日、そのテープをみたのです。

 

「仮面ライダークウガ」は楽しめました。また、CMや他の番組から時代を感じられ、懐かしく、また面白いと思うことが色々とありました。

ただ「仮面ライダークウガ」が途中で録画が途切れていることがありました。肩すかしをくらったようで、ちょっとがっかりした気分になりましたが、最近ではインターネットテレビや動画サイトで、以前のヒーローを見ることが出来ます。

 

 数か月前には、「機動戦士ガンダム」や「ガンバの冒険」を全話みました。

また、「仮面ライダーX」や「宇宙刑事ギャバン」「ゴワッパー5」などは、ちょっと時間があいたときや、気が向いたときに、一話分だけ見るときがありました。

 また新作のアニメも、インターネットテレビや動画サイトで毎週みることがあります。この地方ではテレビ放送されていないアニメ番組が毎週配信されているのです。

 

 以前、数限定で配信されていたアニメを見て関心をもち、知人から“布教用”のDVDを借りて、一期、二期、劇場版を見たことがあります。

最近は、一話限定配信だったアニメが期間限定で全話配信されていることもあり、それを見てなんとなくすっきりしたこともあります。

このように考えていると、このようにインターネットでなつかしのヒーローや、今のアニメをみることなど、昔なら考えられなかったような気がします。友人の家ではじめて家庭用ビデオを見たときは、便利なものが現れたものだと思ったものです。

 

また最近のアニメには出演する声優によるラジオ番組がインターネットで配信されています。ふとしたことから、そのようなインターネットラジオ番組と、それを配信しているサイトがあることを知りました。

はじめは、声優個人の話を聞くと、アニメの登場人物のイメージが変わってしまうのではないかと思ったのですが、聴いてみるとそんなことはなく面白いものだと感じます。

 

それはラジオならではの魅力があるからかもしれません。ラジオは耳だけ使えばいいので、手軽に聴くことが出来るのは利点の一つだと思います。ただ、それだけではないような気がします。声、言葉、パーソナリティー同士の会話、メールやはがきを使ったコミュニケーション、それらを好ましく感じているような気がします。

文字だけでやりとりすることがさかんに行われる現代でも、人はどこかで声や言葉や会話を求めているのかもしれません。

 

それにしてもインターネットは多様な媒体だと感じます。僕はパソコンとは相性がよくないので、インターネットも使いこなしているとは思われませんが、既存の様々な媒体の役割を果たしているように感じることがあります。

そうなると、ラジオしかなかった時代にテレビが現れたことよりも、影響は大きいのかもしれません。インターネットを通して[見る][読む][聴く][遊ぶ]などが出来るのですから、媒体の選択肢は[インターネット]という一つが増えただけではないような気がします。

インターネットの中に複数の選択肢があるように感じるのです。そのうちの一つが選択されれば、以前からある媒体は選ばれないこともあるような気がします。