2015年6月29日月曜日

骨を太く見せているものの中はスカスカ

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2015年6月 29日「骨を太く見せているものの中はスカスカ」

概要
ギリシャは、欧州連合が求めた税制緊縮策に取りくまざるを得ない状況だと思います。選挙前から、そうだったと思います。財政緊縮策を拒否することを公約に掲げて選挙戦を行うなど、大衆迎合以外の何ものでもないと思います。
 しかも具体的な対策を示すことをせず、ただ単に“美味しい話”をしただけだと感じます。大衆がその“美味しい話”に飛びついた感がありますが、それは大衆の賢愚で語るものではないような気がします。大衆迎合は、民主主義体制の中に潜在しているものだと思うからです。だからこそ、政治家は大衆迎合に走るべきではなく、マスコミはそのことを訴えるべきだと思います。
今のギリシャは、政治家が出来もしない公約を掲げたことで、自らの縄で自らを縛った感があります。そこから逃げを打つための“手”が、国民投票だと思います。しかしここで国民投票の実施をぶち上げたことで、債務不履行が現実的となるという不安が国内外に急速に広がり、ギリシャとしても資本規制をしなければならなくなったと感じます。
ギリシャはもっと早く、財政を立て直しに着手するべきだったと思いますが、振り返ってみれば、今の日本はまさにそこにいると思います。
「経済財政運営と改革の基本方針」の素案が報じられていますが、『方針でしかない』と感じます。具体的な計画ではないということです。
『目標』といわれますが、達成する具体的な方法が提示されていないため、『希望』にすぎないという印象を受けます。
「経済成長なくして、財政再建はない」。確かに、経済が低迷している状況では歳出を抑えることが難しいと思います。
 それに景気が良くなって、税収が増えれば、それを使って財政再建に取り組むことが出来ると思います。

 しかし日本の政治家は、税収が増えると能天気にばらまくばかりだという印象があります。