2014年4月12日土曜日

変化に対応


 半島を編入したのは、大国にとって大失敗だったと思います。大国のリーダーの大失敗といえるかもしれません。

 半島は大国に組み入れるではなく、あくまで隣国であったほうが、大国にとって損が少なかったような気がします。

 

 半島は大国寄りの考え方をしている住民が多かったと聞きます。だからこそ編入の動きがおこったのだと思います。

 大国が半島に軍を入れたことで、半島での編入を求める動きは加速したように見られます。

 大国としても、編入に向かうしかなかったと思います。

 もし大国がもっと冷静になっていたら、半島の動きも変わっていたような気がします。

大国のリーダーが、半島は隣国に属しているのであり、その国の主権を尊重するとして事態の推移を見守る姿勢を示していたら、これほど急な動きにはならなかったと思います。

 

あくまでも隣国のことであり、介入する気はないと大国が示したとしても、半島では首都で起きたデモによる政変や、暫定政府に対する反撥はあったと思います。

また大国寄りの声も小さくなかったと思います。

しかし暫定政府はその声を力で制することはしなかったと思います。国内で武力衝突は避けたいと思いますし、大国の圧力を感じたと思います。実際に軍を入れなくても、大国の圧力は十分にあったと思います。

 

もし大国が半島を静観したとしても、半島が自治権を強め“連邦化”することは、十分にあり得たと思います。

半島は大国に寄った考えの人が多いのですから、自治権が強まるだけで大国には味方になった可能性が高かったと思います。

大国は世界中から非難されることなく、半島を味方につけられたと思います。

また、半島が連邦になると、他の地域でもそれを求める声があがることもあり得ると思います。

東や南の地域でも、大国寄りの住民が多いと聞きます。しかし、半島ほど大国編入を求める声は強くないと聞きます。

 

まず東や南の自治権を強めさせ、それから住民感情を引きよせ、この地域を大国の味方に引き込んでいくという、戦略性が必要だったと思います。

そのためには半島を連邦化することから進めていくべきだったと思います。

半島を連邦化し、その“連邦化の波”を南や東に広げる手順ということです。

南や東を連邦化し、それから大国に引き寄せるという段取りです。

ある程度時間はかかりますが、大国は国際的に非難をうけることなく、経済制裁も受けることなく、味方を増やすことが出来たような気がします。経済面での影響は思いのほか大きいかもしれません。

 

しかし、大国は半島に軍をいれるという大失敗をしたように見られます。しかもその後、さらに失敗を重ねているような気がします。

国境近くに軍を集め、陰で住民を炊きつけようとしているように見られます。

 これでは大国は非難されるだけですし、東の地域の住民は、むしろ大国の心証を悪くしかねないと思います。

 住民の感情を引き寄せることが、大国にとって味方を得るために重要なことであるにも関わらず、住民感情が大国から離れるようなことしているような印象を受けます。

 籠城は持久戦に持ち込まれると疲弊するだけだと思います。それで住民の感情を引き寄せることが出来るかというと、そうとは限らないと思います。むしろ冷ややかに見られることになり、それは“大国寄り”の心証を悪くするかもしれません。

そうなると、連邦化を決めるため住民投票が行われたとしても、“否”という結果になるかもしれません。

 そう考えると、大国はここでも失敗しているように見られます。

 

 また、商売はモノを得る側と、お金を得る側がいるものだと思います。つまりどちらも“得る”のです。片側が商売をやめると言い出すと、そちら側も得られなくなるものだと思います。

 そう考えると、商売を利用することは、自分の食い扶持を削ることになる場合も多いものだと思います。

 商売において取引相手をかえることは、いくらでもあることですが、それが“良い目”に出ることもあれば“悪い目”に出ることもあると思います。

 ただ商売以外の理由で取引先を変えようとすると、商売上は“良い目”が出ないこともままあると思います。

 大国はここでも失敗するかもしれません。

 

冷戦時代など、もうずっと前のことだと思います。冷戦が終わってからすでに何十年も経っていると思います。

何十年も経っていればいろいろなことが変わっていると思います。

世界が変わっているのですから、やり方も変えなければならないと思います。

しかしいつの時代も、変えられない者はいるものだと思います。

 冷戦時代の感覚を変えられない人間が、大失敗を重ね続けているような印象があります。

 

 大国のリーダーは、隣の国でさんざんオイシイ思いをしていたリーダーが追いやられた様子を見て、“明日は我が身か”という漠とした思いを募らせたのかもしれません。

それが短絡的で性急な行動に駆り立てたのかもしれません。