2015年3月13日金曜日

記憶の信頼性

エムズ日記は電子書籍で販売しています。
全文はそちらで。


2015年3月 13日「記憶の信頼性」

概要 
記憶は記録ではないと思います。人間の記憶は、100パーセント主観によるものだと思います。記憶には本人の感情や価値観などが、必ず何かしら関わっているものだと思います。記憶とは本来、極めて個人的なものであるといえるかもしれません。
また記憶が事実だと限らないと思います。しかし事実ではない記憶を、『絶対に間違いない。記憶違いなどしていない。確かに事実だ』と強く確信することも、そう稀ではないと思います。
しかし記憶は、往々にして無意識に書き換えられるものだと思います。
自分の落ち度を実際よりも小さいと記憶したり、自分の受けた損害を実際より大きくして覚えていたり、自分の功績を実際より大きいと思いこんでいたり、他者の手柄を自分が行ったことだと信じ込んでしまうことがあると思います。
また、『お前は覚え違いをしているんだ。本当はこの供述書に書かれているような状況だったはずだ。そうだろ。よく思い出してみろ』と繰り返し言われて、『そう言えばそうだったかもしれません』という気になることもあると思います。
記憶は客観的な記録ではないのに、人間社会では記憶による証言や、記憶に基づく主張を、重んじているように感じます。
 かつては、客観性のある事柄を基にした証拠をそろえることが難しかったためかもしれません。しかし現代は様々な技術があると思います。
人間の記憶は、100%主観によるものであると再認識するべきだと思います。

記憶の信頼性を再評価するべきだと思います。