2015年3月19日木曜日

獅子の虚勢

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2015年3月 19日「獅子の虚勢」

概要
近年、世界各地でナショナリズムが強まっていると感じます。今、ロシア大統領は国内のナショナリズムをよりどころにしていると感じます。
 ほんの少し前には、BRICsの一角をなすほどの経済成長をしていたのに、今のロシアでは景気低迷が深刻だと聞きます。
 ウクライナ問題に関して世界から受けている経済制裁は小さからぬ影響があると思います。にもかかわらず、ロシア世論ではウクライナに対する強硬姿勢が支持されていると聞きます。国民の心理が、景気よりもナショナリズムを優先しているといえるかもしれません。そうなると、大統領をそれに頼り、利用し、またそれに縛られると思います。
ロシアがクリミアを編入したのは歴史的な大失敗だったと思います。
 何もしなければそれだけで味方に出来たものを、心理的な動揺を抑えきれず強硬な動きをしたため、わざわざ敵を作ってしまい、わざわざ問題をこじらせ、結果的に大統領自らロシアを苦しめる要因を作ってしまったように見られます。

 それを見えにくくするには、国内のナショナリズムに働きかけるよりほかに手がないといった感があります。