2015年4月24日金曜日

大衆と直接民主主義

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2015年4月 24日「大衆と直接民主主義」


概要
直接民主主義は、民主主義の理想の形ではないと思います。また民主主義の究極の形でもないと思います。民主主義における万能の意思決定方法でもないと思います。しかし多数決は、民主主義における最終的な意思決定手段だという印象が、広く定着している感があります。
ただ間接民主主義も、理想でも、究極でも、万能でもないと思います。直接民主主義と間接民主主義のどちらが、より民主的かといわれたら、やはり直接民主主義だといえるような気がします。
しかし今までは、直接民主主義を国が行うことは、現実的かつ物理的に難しいとされてきました。それがインターネットの普及で、近い将来不可能ではなくなると感じます。
直接民主主義には、間接民主主義にない利点があると思います。ただ特有の問題点もあると思います。その一つに、大衆が好む決定が下される傾向が強いということがあります。
“増税するべきか否か”、国民投票をすれば、どのような条件や状況であれ、反対が多くなる可能性が高いと思います。そして仮に、その決定に従ったために国の財政が債務不履行の状態になったとしても、反対に投票したことに責任を感じる人は少ないと思います。
それは大衆の賢愚や、投票の正誤で語られることではなく、直接民主主義に内在する要素だと思います。

ただ間接民主主義にも、特有の問題がいくつもあると思います。有名人など大衆が好みやすい人物が選挙に当選しやすいため、明らかに見識のない有名人が政治家となり、しかも党内で役に就くことなどは、その一つだと思います。