2015年7月10日金曜日

官製バブル

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2015年7月 10日「官製バブル」


概要
個人的にこのところの中国の株価の動きは、バブルによる上昇と、バブル崩壊による下落を、あまり大きくない規模で繰り返したと感じます。
 そしてそれは『官製バブル』といえるような気がします。数年前、中国の株式市場で信用取引を始めましたが、それは中国政府が個人投資家を金融市場に引き込むことで、株価を釣り上げようという策だったように見えます。
 なにせ人口が多いのですから、一人一人の投資額が多くなくても、株式市場全体でみると、大量の資金が流れ込むということを狙ったのではないかと思います。
 その狙い通りになったように見えますが、なにせ人口が多いので思惑よりも株価が上昇したような気がします。それは即ちバブルですので、中国政府はあまりにも膨らんでしまう前に、抑え込もうとしたように見えます。
ただ経験の浅い個人投資家はいわば素人ですので、中国政府の“バブル抑制対策”に対する反応が遅かったのではないかと思います。少し時間差があってから一斉に反応したため、『バブルがはじける』現象が起きたのではないかと思います。それが数日前の急落だったような印象があります。
 そこで中国政府は大慌てで、それを抑える策を発表した感があります。それは株価が急落した直後だったので、個人投資家の反応が早かったため、株価は上昇という形になったように見えます。
 一連の動きを見ていると、もし中国で株価の暴落があると、強く大きな批判が政府に向けられかねないと思います。中国政府はバブルを起こしておきながら、何があっても絶対に崩壊させてはならないという状況になった感があります。そうなると真っ当なことだけをやっているわけにはいかない状況も起こり得るのではないかと思います。