2015年7月16日木曜日

人類の禁忌

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2015年7月 16日「人類の禁忌」

概要
 イランと欧米の間で、核開発に関する協議における合意がありました。中東に核兵器があるということは、とても危険なことだと思います。それを防ぐには、今回の合意は決して十分とはいえないような気がします。
 しかし現時点では、どんな内容であれ『合意することが出来た』ということ、それ自体に意味があると感じます。『協議を重ねた末に合意した』、そういう事実を作ることが、今は重要だという認識が関係国にはあったと感じます。特にアメリカではその認識が最も強かった印象があります。
 外交における目立った成果が欲しいという思惑があったといわれます。また、中東での核拡散を防ぐための第一段階という見方もあると思います。イランに核開発を諦めさせることは一足飛びに出来ることではなく、段階を踏んで時間をかけて進めなければならないと思います。
 第一歩は『合意した』という事実を世界に示すことで、よしとすべきだという考えがあると思います。
 中東で核兵器を保有する国が増えるということは、世界を不安定にし、世界の危険を高めることになると思います。
 この地域は、歴史的に見えても争いが絶えないというイメージがあります。今現在でも激しい対立があり軍事力が使われていると思います。
 そのような地域に核兵器があったのでは、本当に使ってしまう危険性が高いと思います。
 東西冷戦時代、すんでのところで核戦争が現実となりそうな事態があったと聞きます。
 中東では実際に武器が使われているのですから、“冷たい戦争”といえる状況ではないと思います。そこで核兵器を手に入れたなら、『使ってしまえ』という事態が起こり得る不安があるのです。

 しかし核兵器は、一度手にしたら、手放すことはないと思います。