2015年7月3日金曜日

テロ組織のイメージ戦略

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2015年7月 3日「テロ組織のイメージ戦略」

概要
『最新兵器と精鋭部隊を派遣し、戦闘員を大量に殺害すれば、イスラム国は壊滅させられる』『幹部全員殺せば、イスラム国は壊滅した状態になる』
現実的にみると、それは不可能の近いと思います。しかし人は『悪の組織を壊滅するべきだ。それでめでたし、めでたし』というイメージを抱きやすいと思います。
イラク戦争を始めた時『独裁者を殺せば、悪の帝国は崩壊し、平和が訪れる』というイメージを、無自覚に抱いていた人が、政治家にも軍人にも市民にも、いたような気がします。しかし、その観念が、戦後の情勢の読みを甘くさせた感があります。その読みの甘さが、様々な悪影響を各方面に与えていると感じます。
ところでイスラム国が映像をインターネットに公開することで、イメージ戦略をしているのは周知のことだと感じます。
残虐な映像は、心理に大きな影響をあたえるものだと思います。心理に影響を受けることで、金を出す者もいれば、主義主張を強める者もいると思います。また恐怖心を抱いたり、怒りをたぎらせたりする人もいると思います。
映像を見た時に受けた衝撃が大きいほど、人間の心理に与える影響も大きくなりやすいと思います。
それをイスラム国のイメージ戦略に用いるとなると、映像は衝撃的であるほど効果的だと思います。
しかし人は慣れるものだと思います。慣れるとイメージに訴えかける効果が薄らぐものだと思います。そうなると、今までよりも残虐な行為を行わなければならなくなり、より残虐な映像を作らなければならなくなると思います。
またマスコミに関わっている人間も、衝撃的な映像に触れて心理面が影響を受けているのだと思います。そしてマスコミが騒ぐことで、それに触れる者の心理に影響を与えることもあると思います。人間は、他者の高ぶる感情に接すると、何かしら感じることがあると思います。