2015年7月7日火曜日

単一通貨にある宿命的な歪み

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2015年7月 7日「単一通貨にある宿命的な歪み」


概要
『何があっても絶対にユーロ離脱国を出してはならない』それではどこかで必ず無理が出ると思います。
 そもそも単一通貨には、色々と無理があると思います。通貨の価値は、経済や財政によって変わるものだと思います。
国によって経済規模も財政状態も違っているのに、同じ価値の通貨を使うでは経済の原則に沿わないと思います。ただ無理があっても利点があると思います。歪みは時間を掛けて解消するつもりだったと思います。しかしそれは解消されず、むしろ大きくなっていると感じます。
『状況によってはユーロ圏から離脱することもあり得る』そのほうがユーロは健全になり、長い目でみれば安定すると思います。
 ところでギリシャは新シルクロード構想における重要な地だと目されています。それだけに中国は、ギリシャがユーロ圏に残ろうが離脱しようが、ギリシャとの関係を深めようとすると思います。それに現在の欧州経済は、中国に頼っている部分が小さくないと思います。新シルクロード構想は、欧州経済が中国に席巻することを不安に感じつつも、拒絶しているわけでも、全面的に警戒しているわけでもないと思います。
 ただ海上輸送の護衛などに託けて、軍事面でもギリシャと中国が接近することに警戒するべきだという見方があるようです。
確かにギリシャは軍事的な重要度が高いと思います。ロシアとの関係を深めることに警戒する声もあるようです。
もしギリシャがNATOから離れて、軍事的に中国と協力するとなると、ギリシャは欧州の隣でNATOと対峙することになると思います。まさに中国の手下として、軍事的急先鋒という位置づけになるように見えます。
ギリシャがロシア軍と手を組んでも、NATOの前面に立つことになると思います。
 ギリシャがそれを望むのならば、そうさせればいいというか、そうするしかないような気がします。