2015年9月11日金曜日

経験したことが無い事態

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2015年9月 11日「経験したことがない事態」


概要
『前例がない。マニュアルがない』日本人はそのような状況での対応が苦手だという印象があります。
 多くの日本人に共通して見られる心理的な傾向に、『公的な機関の支持に従って行動する』『手引書に従って対処する』というものがあるように感じます。
 そのように行動することが適した状況では、秩序が守られ、事後の結果論でも『すぐれた対応をした』と評されることが多いと思います。
 ただそれだけに、前例も手引書も経験もない事態に直面し、自らの判断で行動しなければならない状況が苦手だという感じることがあります。
 最近は変わってきていると感じますが、物事には『公的機関が作成した手引書がある』『何かにつけて、公的機関の人間が旗を振って先導するものであり、それに従うべきであり、ついていけばいい』という観念が強いような気がするのです。
それで問題があったり、不具合がおこったりしたら、それは指示をした公的機関の責任であり、糾弾するべきだという認識が根付いていると感じます。
昨日、栃木県で鬼怒川の堤防が決壊しました。まさに経験したことがない災害だったのかもしれません。災害が増えたのか、救助体制が整ったのか、救助活動の映像を撮ることが増えたのか、そのすべてか、昨今救助の様子を映像で見る機会が各段に増えていると感じます。今回の水害でも、自衛隊、警察、海上保安庁、消防庁、各公的機関による救助の様子を目にしました。そこから受ける印象は、『優れた救助活動をしている』というものでした。
東日本大震災など、過去の災害の経験が生かされているのかもしれません。救助隊員の練度がとても高いと感じます。また前例のない事態に対応すべく、さまざまな対応策を施しているのかもしれません。