2015年9月12日土曜日

災害対策の折り合い

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2015年9月 12日「災害対策の折り合い」


概要
『自然災害に対する万全の備え』それは現実ではあり得ないような気がします。
 それは想定を上回る災害が起こる可能性が0%になることがないと思うからです。この世界に“絶対”など、ないような気がしますが、災害対策については『これで絶対に大丈夫』ということは、あり得ないと思います。
それは東日本大震災の時の、福島第一原発の事故で日本中が痛感したように思います。
 電力会社は地震に対して、何も備えていなかったわけではないと思います。しかし現実に、人類史上稀に見る大きな原発事故が起きてしまいました。
 原発に限らず自然災害の対策は、どの程度の規模を想定し、どのような優先順位で行うべきか、判断することが非常に難しいと思います。
災害対策は、結果論で語るしかないのかもしれません。災害が起きてから、『結果的に対策が不十分だった』、あるいは『結果的に対策が効果を発揮した』となるしかないということです。
そうなると、災害が起きるまで『結果的に』とはいえないことが多いと思います。
例えば、堤防が老朽化して改修が必要になった時点で、『結果的にこれほどの高さは必要ななかった』などと論じられることはあるかもしれません。
そこで予算の面からも、堤防を低くするべきだという声があがるかもしれません。
しかし、この先、それで絶対に大丈夫だと保証することが出来る人間はいないと思います。
こうして考えていると、災害対策はどこかで折り合いを付けなければならないのだと思われます。どの程度の規模の災害に備えるのか、有線順位はどうするのか、などです。
ただ、災害が発生した場所は優先的に改修されることになると思います。復旧の際に改修するのは効率的ですし、実際に災害が起きたからには、災害の規模の想定を上げて改修するのは当たり前の考え方だと思います。