2015年9月25日金曜日

は? 矢? それは的でしょ。で? 矢は?

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2015年9月 25日「は? 矢? それは的でしょ。で? 矢は?」


概要
「新三本の矢」は、『的』を指さしただけだと思います。しかもその『的』は、今さら大仰に指摘されなくても、ずっと前から掲げられていたものだと思います。
 つまり、多くの国民がずっと前から認識している課題を、改めて提示しただけだと思います。『課題に向けた取り組み』こそが『矢』だと思います。
『数字を示した』それが『取り組み』だと、訴えたいのかもしれません。そうだとすればその『矢』はあまりにも細く、あまりにも弱い弓で放たれたと感じます。
「GDP600兆円を目指すのは結構ですけど、一体どうやって実現させるつもりなの?」と思う国民もいると思います。
『わかりきっている課題を改めて提示する』という、ささやかなことに「新三本の矢」という謳い文句をつけて、大げさに発表したのは、「アベノミクス」の、イメージ戦略が上手くいったためだと思います。
 何事もイメージ戦略が重要なのは、確かだと思います。政治も例外ではないと思います。経済政策に「アベノミクス」という名称を付け、「三本の矢」という謳い文句を添え、その語彙を多用して印象付けたことは、イメージ戦略として一定の効果があったと思います。
 そこで再びその効果を得ようとしたのだと感じます。「新三本の矢」という謳い文句を前面に押し出すことで、経済政策を大々的に行うような印象を与える意図があったのだろうと感じます。
その発想自体、あまりにも安易だと思います。
「新三本の矢」が、本当に『矢』であったなら、二匹目のドジョウが獲れたかもしれません。
しかし『的』を『矢』であるかのように話す、そんな安直なやり方で淹れた二番煎じ茶など、国民は見向きもしないと思います。