2014年1月7日火曜日

武器から始まったのなら


 人類は二足歩行をすることで、多くの利点を手に入れたと思います。

 両手を得ることになり、それによって道具を得ることが出来、それが栄養をとることにつながり、それらが重なって脳が大きくなり、両手はより複雑な動きが出来るようになり、道具はさらに進化し、より多くの栄養を得られるようになったと思います。

 

 しかし二足歩行をすることで失ったこともあると思います。

 その多くは人間としてはあまり重要ではないといえるかもしれません。だから人間に進化する過程でなくなっていったのだろうと思います。

 そのなかには人間としては重要ではなく、動物としては非常に大切なものもあったように思います。

 

 その一つに前足があるような気がします。

 人類は二足歩行をすることで両手を得たものの、その代わりに前足をなくしたということです。

 人間にとっては、前足よりも手のほうが役に立ったのだと思います。

 ただ前足をなくすことで、出来なくなったこともあると思います。

 速く走ることはその一つだと思います。

 

 動物は四足を使うことで、速く走ることが出来るような気がします。サルは後ろ足だけで歩くこともありますが、走るときは前足を含めた四足を使います。

人間が二足で走っても、四足で走るサルほど速く走ることは出来ないと思います。また走る速度だけではなく、敏捷さにおいても、人間はサルにかなわないと思います。

走る速度や動きの敏捷さでは、人間はあらゆる動物の足元にもおよばないといえるかもしれません。

 

ただそれらを手放しても、両手を得たことは大きかったと思います。

速く走ることが出来なくなっても、道具を使うことでそれを補ったばかり、より多くの利点を得られたのだろうと思います。

道具を使うことで、自分たちよりも速く走ることが出来る動物を狩ることが出来るようになったのは、その一つだと思います。

 

旧石器時代、人間は石を加工した武器を使って、自分たちより力が強い動物や、速く走る動物や、敏捷に動き回る動物を捕えていたと聞きます。

人間は集団になり、獲物を追い詰めていく狩猟法が使われていたようです。大きな動物も、小さくてすばやく動き回る動物も、そのような方法で捕まえていたと思われます。

 

運動能力が勝る動物を人間が狩るには、たとえ武器を手にしていても、集団による連携が必要だったと思います。

では、そのような集団による狩猟法が構築される前は、どうしていたのだろうかという疑問がわいてきます。

 

人類の祖先は、手で武器を持っていては四足で走ることは出来ません。

しかし手で持って使う武器は、獲物に近づかなければ使うことは出来ないと思います。

近づく必要はあるものの、武器を持っていると四足で速く走ることは出来ないのですから、動物に近づくことは難しかったのではないかと思います。

それでは、大きい動物も小さい動物も捕まえられないような気がします。

 

そう考えると、投げる武器が必要だったような気がします。

ただそれだけでは仕留めることは難しかったと思いますので、石などをぶつけて傷を負わせて動きを止め、それから手で持った石や棒などで止めをさしたのではないかと思います。

つまり、手で持つ武器と、投げつける武器は、ほぼ同時に使われるようになったのではないだろうかいう気がします。

 

ただ、その狩猟法でも単独では成功率が低かったと思います。少人数でも連携したほうが狩りの成果は高かったと思います。

そうなると、獲物を分けなければならないと思います。しかし人類の祖先には、生肉をかみちぎって振り分けることは楽ではなかったような気がします。

やがて人類の祖先は、尖った石を使えば捕えた獲物の肉を切ることが出来ることを見つけたのかもしれません。そして、それは武器としても有効だと気付いたのかもしれません。

 

その後、石を砕くことで鋭くなると知ったのかもしれません。それは獲物を切り分けたり、植物を採集したり、食べやすく加工することに役立ったような気がします。

それとともに、狩りにも有効だったと思います。

手で持って使う武器としても使われたと思いますし、投げつける武器にも使われたような気がします。

つまり、手で持つ武器も、投げつける武器も、同時に進化していったような気がします。

 

そのように考えると、武器の進化は生活道具の進化につながり、生活道具の進化は武器の進化を促したといえるような気がします。

現代もそうだといえるかもしれません。

人類の祖先の時代から、変わらないのかもしれません。

 軍事用に開発されたものが民間に応用されていることもあると思います。

 産業用に開発されたものが軍事利用されていることもあると思います。

近年、ロボットの開発が盛んだと耳にします。