2014年3月14日金曜日

ぎりぎりのタイミング


半島は大国に編入しなくても、大国の味方になることは十分にあり得ると思います。

 半島を大国に編入すると、半島以外の広い地域が大国に対して反感を強めると思います。

 反感を強めると、大国とは関係を断ち切ろうとすることもあり得ると思います。

関係を断ち切られると、大国は連合とのつながりが弱まることになると思います。

それは大国にとって損だと思います。

半島は編入しても、しなくても、味方につけられるとすれば、大国が冷静に損得を考えるなら、半島以外の多くの地域を離さないようにしたほうが得だと思います。

半島を編入せずに味方につけることが大国にとって得だということです。

 

もし大国が半島を編入すると、それまで半島が属していた国の住民は、大国と半島に対して反感や敵愾心をもつような気がします。

それが深刻な衝突につながってしまうこともあり得ると思います。

そうなった場合、大国は軍事力を使うことを言葉や行動で示していると感じます。

もし本当に大国が軍事力を使うと、対立は決定的となると思います。

それは、誰も得しないと思います。

 

間に挟まれた国は、気持ちは“連合寄り”でも、実利を鑑みるなら大国との関係を切らないほうがいいと思います。

実際、連合内で信用不安が問題になっていた時、連合が隣の国を支援することは難しかったと思います。

そのようなことがこれからも起きるかもしれません。それに、仮に連合に加わったとしても、大国と接していることは動かしようがありません。

それなれば大国と完全に切ることは、利益より不利益のほうが大きいような気がします。

それは連合にとってもいえることだと思います。

連合と大国の間にある国は、必然的にそのつなぎ役になるものだと思います。つなぎ役が連合に付き、大国を敵視するようになると、連合と大国にとって利益より不利益のほうが大きいと思います。

 

冷静になればなるほど、今の状況は大国も連合もその間に挟まれた国も、みんなが損する方向に進んでいるように見えてきます。

方向転換するべきだと思います。

しかし何事も、進むほどに方向転換が難しくなるものだと思います。

今回の事態では、方向転換するには、今がぎりぎりのタイミングだと感じます。

 

冷静に損得勘定すれば、このまま進めば誰もが損をするのに、なかなか方向を換えられず、どんどん損する方向に行ってしまうのは、感情によるところが大きいと思います。

民衆の感情と、政治の中心にいる少数の感情が、誰にとっても好ましくない状況に向かわせているような印象があります。

 

世界中どこでもそうだと思いますが、隣にある国同士は非常に長い間、様々な形で関係しているものだと思います。

今回の事態でも、大国とその隣の国は長い間、形を変えながら関係を持ち続けていたはずだと思います。

それがここ数年、対立する事柄があったと聞きます。それが民衆の感情を連合に向かわせる理由のひとつになっているように見られます。

それにしても、国は引っ越すわけにはいきません。隣の国は、これからもずっと隣の国です。

それなのに感情をぶつけあっていては、お互いに損するばかりだと思います。

また、感情をぶつけあっていると、本気の殴り合いに発展しやすいものだと思います。

 

『連合に加わりたい』も『大国に加わりたい』、どちらも民衆の感情が高ぶっているように感じられます。

 近年の世界を見ると、民衆の感情が国にとって大きな動きを巻き起こしているような気がします。

 それは、民衆の感情が高ぶることは、大きな力となると思います。

 しかし、民衆の感情が高ぶることで発した大きな力は、制御することが非常に難しいと思います。

 制御できない力は、大抵の場合、短絡的で計画性や戦略性がなく発散されてしまうものだと思います。

 そのため、さらなる混乱を起こしたり、長い停滞を招いたりすることがあると思います。

 それは近年の世界で見られているような気がします。

 

 そうなると民衆の感情は抑えたほうが、民衆にとっても利益になる場合が少なくないと思います。

 しかし民衆の感情を抑えることは難しいと思います。民衆が敵対する意識をもっている者が押さえつけようとしても、反撥し、むしろ感情が高ぶってしまうことが多いと思います。

 そうなると、民衆の感情を抑えることが出来るのは、民衆が味方だと感じている者ということになると思います。

 今回の場合、『大国に加わりたい』という民衆を宥められるのは、当の大国ということになると思います。

 また、『連合に加わりたい』という民衆を宥められるのは、当の連合ということになると思います。

 

 大国は“大国寄り”の地方の住民を宥めて抑え、連合は“連合寄り”の地域の住民を宥めて抑えることが、お互いに“損”を小さく抑える手立てだと思います。

 そのタイミングを逃してはならないと思います。