大国も連合も、お互いのモノやヒトの行き来が円滑になるほうが得だと思います。大国と連合の間にある国は、橋渡しの役割を担ってもらったほうが双方の利になると思います。
間に挟まれている国は、経済的にも政治的にも、今すぐに大国との関係を断ち切るわけにはいかないと思います。
将来的にも[連合と大国]を[100対0]にするわけにはいかないと思います。
“連合と大国”どちらかに付くという二者択一ではなく、“どちらに重きを置くか”という、あくまでも方向性の対立だったと思います。
しかし“どちら”という二極的対立になると、民衆の意識は先鋭化しやすいものだと思います。
また、連合に加わりたいというのは、“気持ち”の面が大きいように見られます。“気持ち”は反対されるほど高ぶることがあると思います。
気持ちの高ぶりも、対立をより先鋭化させることがあると思います。実利的な見方をすれば、“どちらか”よりも“どちらも”のほうが、得られることが多いとしても、まるで片側が善玉で、対する側を悪玉だという印象をもってしまうことがあると思います。
仮に連合に加わったとしても、間に挟まれているのですから、経済的に大国との関係を断ち切ってしまっては、その国も連合も得はないと思います。
軍事的にも、連合に加わった途端に大きく向きをかえるわけにもいかないと思います。大国と敵対することは得策ではないと思います。
それにしても対立する感情が高ぶってしまうと、なかなか収まらないものだと思います。
収まらない対立を抱えて、無理に一つの国にまとめようとしても、それはより深刻な事態を招くことがあると思います。
特に現代社会は、ちょっとした火種が一気に燃え上ってしまう危険性を常にはらんでいると感じます。
そして燃え上がってしまうと、鎮火することが難しく、広く延焼し、長い時間燃え続け、ようやく消えたと思いきや、ずっとくすぶり続けるようなことになるような気がします。
混乱と対立が長引くくらいなら、民主的な方法で平和裏に別れたほうがいいという考え方もあると思います。
泥沼の対立によって、多くの血を流したあげく分裂したのでは、その後の関係も険悪なものになりやすいと思います。
血を流さず、民主的な方法で、別れたのなら、それほど険悪にならずに済むこともあると思います。そうなると別れた後も、実利のために友好的な関係を築ける余地が出来るかもしれません。
意見対立が強まっている場合、多数決を採ると、別れる結果になる可能性が高いと思います。
大国からすれば、軍隊を入れなくても、住民投票に持ち込むことが出来れば、味方を得られ可能性が高いような気がします。
大国からすれば、当面は現状と同じ状況を続けられるなら、マイナスはないと見ていいような気がします。
そうなると半島を大国に組み入れるよりも、今の時点では独立国家になってもらったほうがいいのではないかと思います。一つの国になると、そこにある軍はその国に移しやすいと思います。
住民投票で、平和的に独立国家が出来たなら、大国は世界から非難されることなく、確実に重要な味方を得ることが出来たかもしれません。
住民投票の結果となると、その国の主権を尊重したことになります。大国としては、住民投票に持ち込むように、当事国を含め世界に働きかけるやり方があったと思います。
しかし軍隊を入れたとなると、軍事的な対立の火種を持ち込むことになると思います。世界中から非難されると思います。
国民の対立意識も強まると思います。それが強まるほど、多数決という方法はとられにくくなることがあると思います。対立意識が強まりますし、感情が高ぶりますし、同じやり方で対抗する心理が強まるような気がします。
そう考えると、現状で軍の直接介入は最悪の手段だという見方があるような気がします。
政治的な戦略性がなく、洞察力も先見性もない非常に短絡的なやり方だと思います。
事態を荒らすだけで、誰も得しないやり方だと思います。
そのようなやり方をするものは、政治家として能力が劣っているとみられるかもしれません。
政治家として能力が劣っていることを世界中に知らしめることになるかもしれません。
権力者のなかには、その座を追われることに常におびている者がいると聞いたことがあります。おびえているがゆえに強権的になると聞きます。強く出るのは“おびえ”の表れだと聞いたことがあります。それを指摘されるほど、強く出ると聞いたことがあります。隣の国の権力者が、権力の座を追われ、贅沢三昧な暮らしを晒され、逃げ出すしかなかった様子を目にして、“おびえ”が強まったのかもしれません。ただ大抵の場合、本人は“おびえている”などと思わないものだと聞きます。そしてまた強く出るものだと聞きます。