2014年6月13日金曜日

雨にぬれながら唄うショパンの調べ

 時々書いていますが、僕は音楽に関してあまり関心がありません。
 
ただ音楽が嫌いというわけではありません。小学生のころから音楽の授業は苦手でしたが、テレビで音楽番組は好きでしたし、そこで流れる曲を自然に口ずさんでいたものです。
 振り返ってみると今までの人生で、何度か音楽に凝っていた時期があります。
 自分で楽器をやったり、専門的なことを調べたりしたわけではないのですが、貸しレコード屋を頻繁に利用していたり、CDを何枚も買っていたりした時期があるのです。

 僕が高校生のころ洋楽が流行りました。特にアメリカの音楽が、世界的に人気を集めていたような気がします。
プロモーションビデオばかりを流す専門の番組が人気を博したようで、日本でも目にする機会が多かったと思います。
僕はあまり興味がなかったのですが、友人に影響されて少しずつ洋楽を聴くようになりました。
何人かとても詳しい友人がいたのです。彼らと一緒に聞いているうちに、次第に洋楽に引かれていったのでした。

当時はもっぱらカセットテープで音楽を聴いていました。FMラジオを録音したり、貸しレコード屋から借りて録音したりしたものです。
何枚かレコードも買いましたが、基本的にカセットテープに録音して、それを聴いていました。レコード傷つきやすいものですし、カセットテープのほうが手軽に聴くことが出来るからです。
 
 そのように自分でレコードを買ったり、ラジオを録音したりしたのですが、なにぶん僕は“洋楽初心者”でしたので、詳しい友人からカセットテープに録音してもらったこともありました。
 洋楽が流行っていたころは、ヒット曲を集めたカセットテープを作ってもらいました。
そして洋楽ブームが落ち着いてくると、時代をさかのぼってスタンダードになっているような名曲ばかりを録音してもらうようになりました。
 その中には名画の音楽が含まれていました。友人は僕が映画好きだということを知っていたので入れてくれたのです。

その中に「雨にぬれても」や「雨に唄えば」があります。どちらの曲も耳にすると映画の場面が思い浮かぶのですが、それと共に雨の季節を連想します。
曲名に「雨」が入っていますし、「雨に唄えば」ではまさに雨が降っている名場面に流れているためだと思います。
また「雨にぬれても」は多くの人がカバーしていることもあって、耳にする頻度が高いので、旋律が頭のどこかに残っているような感覚があります。
それが雨の雰囲気によって引き出されるような気がするのです。

そういえば、個人的に雨の雰囲気を感じたときに聞きたくなるCDがあります。
 ナタリー・マーチャントさんの「タイガーリリー」というアルバムです。もう随分前に買ったCDですが、今でも時々聴いています。
特にこの時期に聴くことが多いような気がします。たまたま梅雨のころに耳にしたためかもしれませんが、なんとなく雨の雰囲気に似合うような気がするのです。
 
 このアルバムからのシングル曲がヒットしていた頃、僕は音楽に凝っていて洋の東西を問わずCDをよく買っていたのです。どちからかというと洋楽のほうが多かったような気がします。
 ただとても短い期間でした。いつごろ、どれくらいの期間だったのか調べませんが、フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュと、シェリル・クロウさんの一枚目と二枚目のアルバムだけを買っていますので、そのころだと思います。
それとメリッサ・エスリッジさんの「アイム・ジ・オンリー・ワン」という曲がヒットしていた時期です。
 
記憶だけで書き込ますので、思い違いや勘違いがあるかもしれませんが、あの曲のプロモーションビデオにはトム・ベレンジャーさんが出演していて、初めて見たときに、“すごくかっこいい”と思ったものです。曲も気に入ったので、メリッサ・エスリッジさんのアルバムを何枚か購入しました。
それらは今でもよく聴きます。その後CDを買っていないので、持っているものを聴いているということもあるのですが、それにしてもとても好きなアーティストであることは確かです。

ところで曲名に「雨」が入っている曲というと、「悲しき雨音」や「雨を見たかい」「雨音はショパンの調べ」などが思い浮かびます。
ただ最近の雨は、このような曲を連想しないような気がします。
雨を感じさせる音楽は、豪雨をイメージさせるものは少ないような気がします。「悲しい雨音」は雷鳴から始まったような気がしますが、個人的に曲調から激しい雨が降っている様子は思い浮かばないのです。
災害を心配しなければならない雨には情緒を感じないような気がします。そのためそんな雨の様子を連想するような曲は少ないのかもしれません。

かつて豪雨は“特別な雨”だったのかもしれません。