2014年6月1日日曜日

やとう? なにそれ? おいしいの?

 大きな与党に対抗しうる野党勢力を作ることは、今の政治では難しいと思います。
 社会は複雑化し多様化していると思います。そんな社会では、政策も多様になるものだと思います。
 政策が多様になるということは、政党の人数が多いほど、党内で統一することが難しくなると思います。
 
 しかし議席と支持率が安定している与党ならば、総裁や執行部の政策に賛同できなくても、反対の声は上がりにくいと思います。
安定した議席数と支持率をもつ与党に所属属している議員は、持論や政策よりも“与党議員”を重要視するものかもしれません。

そうなると野党のほうが、党内での統一が難しいような気がします。人数が多い政党ほど、その難しさが大きくなると思います。
現在の最大野党は、党内に与党案に賛同する意見もあるため、政党として反対することが出来ないように見られます。

またかつての野党の仕事は、何でもかんでもただ単に与党の政策に反対していればよかったかもしれませんが、今そんなことをしても存在感が薄らぐばかりだと感じます。
それに昔と違って政権交代があり得るとなると、野党時代になんでもかんでも反対するわけにもいかないと思います。
大きな野党が意思統一出来ないことが、党運営にも国会にも少なからぬ影響を与えているように見られます。

そのようなことからも、二大政党制は今の日本に適していないと思います。
これからの日本にはさらに適さなくなると思います。
実際、巨大与党に対抗しうる野党勢力を作るべきだという声があるものの、野党がやっているのは分裂ばかりに見えます。
複雑化し多様化する社会で、大きな政党をつくるには政策を軽んじるしかないような気がします。
 “いよかん”だったか“はっさく”だったか大仰に掲げたものの、肝心の選挙の時にはうやむやになっていた印象があります。
 それが結局“政策の不一致からお別れします”ということになっているように見られます。

 政策を棚上げしなければ人数が集まらず、政策をうやむやにして人数を集めれば、政策が内部対立の種になったり道具になったりしているような気がします。
考えてみればそのようなことをずっと前から何度も繰り返しているような気がします。これらも同じようなことが起こるかもしれません。
政治家は懲りないものなのかもしれません。学ばないものかもしれません。
 
 いっそあくまでも政策にこだわったほうがいいような気がします。ただ、多様化し複雑化する社会で政策にこだわると、大きな政党にはならないと思います。
 しかし政策が明確ならば、政党ごとに一致する政策と、異にする政策がはっきりすると思います。政策ごとに連携することが出来ると思います。
政策によっては、大きな勢力になることもあるような気がします。
何度も書いていますが、政策ごとに連携する多党制ということです。

しかし安定した議席数と支持率がある与党には、“与党議員”にしがみつき、政策を軽んじる政治家がいると思います。
それは政治家が政策を棚上げしているということになるような気がします。

ただそうはいっても、大きな政党が与党になるのですから、数を優先する政治家がいなくなることはないと思います。
それならば、政党は党議拘束を原則的になくすべきだと思います。
そうしなければ、国会は純粋な政策論争にならないような気がします。
今の与党だけでなく、これから大きな野党を作るのであれば、原則的に党議拘束をなくすべきだと思います。

複雑化し多様化する社会では政策を重視しなければ、政治は対立と混乱を繰り返すばかりになるような気がします。
政策を重んじる政治体制を目指すべきだと思います。
政策を明確にした多党制。党議拘束の一切ない一強多弱制。与野党ともに党議拘束がない二大政党制、などが考えられると思います。

また、いくら大きな与党でも、安定した議席数と支持率がないと、内部で政策対立がおこるかもしれません。
今の与党も前政権政党も、支持率が低いと、内部で争うばかりだったと感じます。身内を引きずり下ろして自分が這い上がろうとか、身内を叩いて自分を目立たせようとし、その道具に政策が使われていた気がします。
それだけに今の与党は支持率が下がらないように必死になっていると感じることがあります。

そんななか“歴史的なことをやるのだ。支持率がさがることもいとわない”といっている政治家がいるようです。
 その志は政治家に必要だと思います。今の世界には国内で支持率が上がったものの、他国から非難される政治家もいると思います。支持率は政治を安定させるためにも重要だと思いますが、支持率の高い政治家のやることが必ずしも国にとっていいことだとは限らないと思います。
 支持率に媚びない姿勢も政治家には必要だと思います。

それにお望み通り支持率が下がれば、それから先は好き放題にやることが難しくなるような気がします。