2014年6月7日土曜日

鋼鉄の都市

 たまたま重なったのだろうと思いますが、ここ数日、ロボットに関する話題をいくつか見聞きしています。
数日前、人間と会話するロボットが発売されるそうで、テレビでは何度も目にしました。

その同じ日インターネットで、大手電機メーカーによる新規事業の説明会が開かれ、そのなかにロボット開発があるという記事を目にしました。
それは家の周りや玄関先の見回りをするロボットのようです。不審者と思しき人物を見つけると、その映像を室内のモニターや、外出している家人のスマートフォンに送る機能があるようです。
それを見た家人が指示すると、「おかえりください」と発することも出来るそうです。
 まだ開発中とのことですが、来年中の発売を目指しているとのことです。

その記事を見た翌日、ロボット企業に関して取り上げているニュースサイトがありました。
アメリカの企業はロボット事業に関心を示しており、ロボットなどの新技術を開発している中小規模の企業を買収することなどが盛んにおこなわれているそうです。
しかし日本では、そのような企業にはお金が集まらないと書かれていました。

人間の呼びかけに反応するロボットは、今までにも時々目にしているような気がします。少し前、宇宙に滞在したロボットが話題になりました。
 宇宙飛行士と会話している様子を何度か目にしたと思います。
 その形のロボットはCMなどに登場しています。それに、一つの事柄を取り上げる週刊誌に、人間と言葉のやり取りをするロボットを組み立てる企画があったようで、CMを見た覚えがあります。
また、おもちゃにも人間の言葉に応じるものが、色々とあるような気がします。

先日、発売が発表されたロボットは、全高が120センチほどあるそうです。映像を目にすると、人型ロボットが人間と共に生活しているアニメやSFの世界が思い浮かびます。
もしかしたらそんな世界を目指して開発を進めているのかもしれません。
今回発売されるロボットは、未来の想像を呼び起こすし、それによって企業イメージの印象をよくすることなども意図されているのかもしれません。
おもちゃという印象を薄くし、“お手伝いさん”や“執事”など、人間と同じように働くロボットのイメージを持たせていると感じます。

このロボットは、人間の感情を読み取ったうえで、それに合わせた対応をするそうです。それは世界初の技術だと聞きます。
実際に人間と言葉のやり取りしている様子を見ると、物珍しさも手伝ってか、面白いと感じます。
ただ人間同士の会話とは、随分調子が違うように見られます。それはそれで楽しめるようですし、このロボットはコミュニケーションを経験することで学習するようです。

また多くの同じロボットとネットワークでつながるようですので、次第に応じ方が多様になるのかもしれません。
それにしてもこのロボットは大きいものですし、価格も安くはないようですので、家に置くとなると、多少なりとも実用性が求められるような気がします。
 コミュニケーションを重ねることで、来客対応などに使うことが出来るかもしれません。

 そういえば、少し前にロボットに倫理を持たせようという研究が行われるという話題をインターネットで目にしました。
 つまりロボットが自分で“善し悪し”の判断を下せるようにする研究のようです。
 それには軍も関わっていて、“善し悪し”を判断する状況の想定には、戦場もあるようです。
 どのように倫理を持たせるのか、専門的なことや詳しいことはわかりませんが、「事前に用意された倫理チェックシステムで判断し、それでは判断しかねる場合、人間の倫理をモデル化したシステムに頼る」とあります。
 想定しうる様々な状況における“善し悪し”の判断を人工知能の組み込むのかもしれません。
また倫理観を系統だて、それに照らし合わせる機能を加えるのかもしれません。
 
 現在、機械に自律性を持たせることを、世界中が進めていると感じます。おそらくこれからの社会にはそれが求められると考えられているのだと思います。
世界中の多く企業が、ロボット事業に将来性があると見込んでいるように見られます。

 そしてどうやら日本は、高い技術を持ちながら事業の進み方や広がり方が小さいようです。
 携帯型音楽プレーヤー、スマートフォン、自動掃除機、3Dプリンターのように、日本が得意そうな分野でも、外国のメーカーに遅れをとることもあるかもしれません。
 また日本は後発ながら先発よりも良い製品を作りだすことが得意だったような気がしますが、スマートフォンにおいてはそれも他国のメーカーにかなわない状況にあるような印象があります。
 

 ただ“機械に自律性を持たせる”その行為自体に倫理が問われる分野があると思います。