2014年7月20日日曜日

今、気づかなければならないこと


 膨大な情報が飛び交うなかでは、強硬的志向が強まる傾向にあると思います。

 情報が広く繋がっていますが、自分ひとりだけの画面を通してだと思います。それが自我を強めることになっていると感じます。

 そして自我を守るために、他者に対する攻撃性を強めているような気がします。

 多くの人が無自覚に、強硬的志向を強めていると思います。

 それによって大衆の危険度が高まっていると感じます。

 そして、無自覚に強硬志向を強めている多くの人の中に、政治家も含まれていると思います。

 それが、戦争や武力衝突という形で、今の世界に表れていると感じます。

 

 ウクライナは、今の時点で事態を沈静化しないと、取り返しのつかないことになりかねないと思います。このタイミングを逃すと、大変なことになるかもしれません。

 しかし国連での言い争いは、議論になっていないと感じます。一つの論点に対して、それぞれが主張するのが議論だと思います。

それなのに国連では、お互いが相手を批判するために、別々の論点に基づいた発言をしているように見られます。

 子供の口喧嘩はそうなりやすいと思います。それは議論とはいえないと思います。国連という場で交わされるのにふさわしい発言ではないと思います。

 

 ウクライナ問題は、ロシアが引かなければ収まりがつかないと思います。ここは一歩引くべきだと思います。引かざるを得ないと思います。それは、政治的戦略性からみて大失敗した代償だと考えるべきだと思います。

 この時点でそうしなければ、もっと大きな痛手を負うことになりかねないと思います。

 大衆に媚びていられる場合ではないと思います。

 

 アメリカはロシアの面子を完全に潰さないようにするべきだと思います。そうしなければロシアは引けないと思います。ロシアが引かなければ、世界が大変な方向に向かう危険が高まると感じます。ロシアを叩く材料にするべきではないと思います。

 世界が危険に向かう時は、気づいたときは誰も止められなくなっているものだと思います。

 大衆に媚びていられる場合ではないと思います。

 

 今、世界の危険度が増していると感じます。

 膨大な情報が飛び交うなかで、大衆も政治家も無自覚に強硬志向を強めていると感じます。

 膨大な情報が飛び交っているのに、強硬性を抑えようという力が働きにくいと感じます。

 誰もが自我を強め、それを守る意識が強まっているからかもしれません。

 自我の強まりは、民族や宗教やナショナリズムに反映されやすいと思います。

それらは元来、根深い対立の原因になるものだと思います。

今の世界はそれが激化しやすいと思います。

しかし誰もそれを自覚していないと思います。

 

そう考えると政治家がナショナリズムを煽ることは、間違ったやり方だと思います。その点において、韓国の前大統領は愚かだったと思います。

強硬志向が強まるばかりで、対立を収めることが難しい、こんな時代にナショナリズムを高めるのは、争いや対立を煽ることになると思います。

それがその国のためにならないのは、世界の動きから読み取れると思います。それが出来なかったのですから、政治家として愚かだと思うのです。

 

今の世界は、広く繋がることで、利益が大きくなる構造になっていると思います。

それは対立すればするほど、利益が小さくなり、損失が出ることもあると思います。

それは今の世界の動きから見て取れると思います。

そんな世界で『徹底的に叩き潰すといって脅せば、おとなしくなるはずだ』という観念をもつことは、日本の総理大臣として好ましくないと思います。

その認識は、現代の世界に照らすと、政治的にも軍事的にも明らかに間違っていると思われるからです。

 

中国が確信的利益に対して一歩も引き下がらない姿勢を強く示すのは、多くの人口を抱えて国の成長を持続させるために、どうしても必要だと考えているからだと思います。 

絶対に必要だから、勢いがある今のうちに、手に入れるべきだという考えがあるのだと思います。

しかし力で奪ったのでは、争いの原因になると思います。歴史を振り返ってみると、永遠に反映する国などなかったと思います。

勢いがあるときに奪い取った領土が、のちに奪い返されることは、数え切れないほど起きていると思います。

その都度、おびただしい血が流れてきたと思います。

 

確信的利益は、長期に渡って、安定して得つづけられなければならないと思います。

そうなると、勢いがあるときに強引に奪うようなやり方は有効ではないと思います。

他の国と分け合うことで、取り分が減ったとしても、確実に得られるほうが、長期的にみれば利益になると思います。

 

領土問題にはナショナリズムが大きく関わっていると思います。

ナショナリズムの観念を弱めて領土を考えれば、その場所の有益性に対する見方が強まると思います。

資源があると目されていながらも、その地を開発したのでは、国と国の大きな争いに発展しかねない。そのため、手を付けられないのでは、その場所の有益性が生かされていないと思います。

有益性の観点からすれば、活用しないのならば、もっていても仕方ないということになると思います。

海洋資源が欲しいのはどの国も同じだと思います。無人にしておくより、共同で開発して、果実を分け合ったほうが有益だと思います。