2014年7月3日木曜日

一瞬



 いかようにも判断できるということは、その時の政治によって変わることがあり得ると思います。

 そうなると、集団的自衛権の行使を容認することが決まっていても、実際に行使するかどうかの判断は、時の政権によって変わってくるかもしれません。

集団的自衛権の行使を容認しているものの、政権の判断によっては行使しないこともあり得るということになると思います。

 

しかし、自衛隊を動かしたくて仕方ないと考えている人や、武力を背景にして強硬的な姿勢をとるべきだと考えている人ばかりが政治家になれば、すぐに集団的自衛権を行使しようとするかもしれません。

 

またこの件は、憲法の解釈変更を閣議決定したという前例を作ったことになると思います。

それは再び閣議決定で変更されることがあり得るというになると思います。

憲法解釈を元にもどすべきだと訴える政党が政権をとったら、それもあり得るということになると思います。

元に戻さないまでも、集団的自衛権の行使を認めながらも、より慎重な内容に改められることもあり得ると思います。

 

それにこの件は、与党が衆参両院で圧倒的な議席を持っていると、どのようなことになるかを表していると感じます。

そうみると、これからの選挙は非常に重要だと思います。

これからの選挙は、今までより遙かに重みが増したといえるような気がします。

集団的自衛権を実際に行使することは、これからの選挙にかかってくると思います。それを意識して投票しなければならないと思います。

選挙演説で重要な政策に触れない候補者に投票している場合ではなくなると思います。

政策に対する見識がないことがはっきりと感じられるような有名人候補者に投票している場合ではなくなると思います。

 

ところで、人は一つの事柄で盛り上がり、大勢が集まるものの、短時間で冷めてしまうことがあると思います。

この件も、一瞬だけ“反対”と大騒ぎをするもの、すぐに尻つぼみになるかもしれません。“盛り上がり”は、あまり長く続くものでないと思います。

一瞬だけでも盛り上がれば、国民の意思を表すことになると思います。しかしそれだけでは何もかわらない場合が多いと思います。

 

盛り上がるだけではなく、現実的な方法に思考を広げなければならないと思います。

国民の声が届いていないと感じているのなら、どうすればいいのか、具体的で現実的な方法を考えるべきだと思います。

そして現実的な方法は、多くの場合、時間を要するものだと思います。

 

これから、集団的自衛権の行使するための法律を整備すると聞きます。

与党が安定した議席を有している状況では、どのような法案でも通りやすいと思います。

しかしいくら議席数が多い与党でも、支持率が低いときは法案が決まりにくいと思います。

大きな政党には反対意見も潜在しているものだと思います。支持率が高い時は反対意見を表に出にくいと感じます。

支持率が下がれば、それが出てくると思います。与党内から反対意見が多く発せられると、議席が多くても法案は通りにくくなると思います。

 

大臣をやりたがっている政治家が大勢いるようですので、内閣改造をやらなければならないと思います。

支持率が低くなると、大臣の座に着かせてもらえない政治家の不満が高ぶるかもしれません。それは法案の成立にも影響を与えるかもしれません。

 

支持率は単なるアンケート結果に過ぎないと思います。しかし、なんであれ数字には影響力があると思います。

先日の閣議決定後、与党の支持率は下がったようです。しかし大騒ぎするほどではなく、またすぐに戻るのではないかという見方が強いような気がします。 

 

一瞬だけ盛り上がるのではなく、数字で表れるようにするにはどうすればいいのか、現実的で具体的に思考を広げることが必要だと思います。

かといって数字を操作するのは論外だと思います。そのようなことは告発され、糾弾されるべきだと思います。そうすれば逆効果になることは明らかだと思います。

 

集団的自衛権の行使容認については、「難しくてわからない」「どちらともいえない」など、自分の意見を決めかねている人も少なくないようです。

それを引き寄せれば、数字にも表れると思います。

自分の意見を決めかねている人を引き寄せるには、わかりやすさだけでなく、説得力が必要だと思います。

 

この件では、賛成する政治家からも、反対する側からも「命」という言葉が頻繁に発せられていると感じます。個人的に、情緒に訴えようという意図を感じます。あざとく、わざとらしいという印象を抱き、説得力がなくなるばかりだと感じます。

 

反対するのであれば、一瞬だけ大騒ぎするのではなく、効果的な方法を考えるべきだと思います。

支持率がしっかり下がること、これから行われる地方の選挙で与党の得票数が下がること、それは“反対”にとって有効だと思います。

そうするには、迷っている人や判断を決めかねている人を、引き寄せることが必要だと思います。

そのためには、真正面から説得力のある説明をすることが必要だと思います。

押し付けや雰囲気に流されているのではなく、しっかりとした意見を持つ人を増やすことが必要だと思います。