2014年7月6日日曜日

ビスケットとクッキー

“ドーナツにはなぜ穴が開いているのか?”
 何度も書いているような気がしますが、僕はあんことマーガリンを一緒に挟んだ菓子パンが好きです。
 マーガリンの塩味があんこの甘さを際立たせ、しかもそれでいながら、口当たりと風味をまろやかにしているような気がします。

 また、あんことホイップクリームを注入した菓子パンもよく食べます。
マーガリンと違って、ホイップクリームには塩味はなくそれ自体が甘いのですが、より甘味の強いあんことあわせても、くどくならないような気がします。
甘味は強くなっているはずなのに、その味に丸みがでるというか、甘さが増したことを感じないような気がするのです。

ふと、あんドーナツにも、マーガリンやホイップクリームを合わせているものがあってもいいのに、という思いが浮かびました。
しかし考えてみれば、あんドーナツは油で揚げるため、マーガリンやホイップクリームをいれたら、揚げているときに溶けてしまいそうな気がします。
ただドーナツには様々なものがあり、なかにはクリームを挟んでいるものもあります。その作り方なら、あんことマーガリンやホイップクリームを合わせて使うことが出来るような気がします。

 そういえば、そのようなドーナツを食べたことがあるような気がしてきました。
 ドーナツチェーン店の期間限定商品には、“和”のイメージを取り入れることがあります。その中にあんこを使ったものがあったような気がします。
 確かな記録ではないのですが、フレンチクルーラータイプのドーナツは様々なクリームを挟んだものが期間限定商品になりますので、そのなかにはあんこを挟んだものもあったような気がします。

 そのようなことを考えていると、改めてドーナツの多様性を感じます。
“ドーナツといえば穴があいているもの”、そういう観念があるから「ドーナツ化」などいう言葉が使われるようになったのだと思います。
 しかし今、ドーナツチェーン店の棚をみると、半分くらいは穴のあいていないドーナツが並んでいるときがあります。ちょっと面白いと感じます。

“なぜドーナツには穴があいているのか?”
 いくつかの説があるようです。その一つに熱が通りやすいため、という考えがあると聞きます。
 そこで、穴の開いていないオールドファッションドーナツを想像してみました。
 あくまで想像しただけですが、穴があいているほうが、ぜったいに美味しいと思います。
 穴をなくすと、体積は増えますが、表面積が小さくなります。オールドファッションドーナツの穴がなくなると、表面のさくさくした部分が少なくなってしまいます。
それでは真ん中のあたりを食べるとき、汁気のなさをより強く感じてしまいそうです。
 
 またイーストドーナツに穴がないと、揚げパンみたいだと感じるような気がします。
それに、穴がないと体積は大きくなるものの、表面積は小さくなります。イーストドーナツには、チョコやハニーディップがかかっていますので、穴がないとそれがかかる面積が小さくなります。
そのため真ん中あたりを食べるとき、味に物足りなさを感じてしまいそうです。

こうして考えると、オールドファンションやイーストドーナツは穴があったほうがおいしいような気がします。
ただ、クリームを注入しているドーナツは、穴がないほうがたっぷり入ります。そのほうがおいしいような気がします。
つまりドーナツは、穴が開いている方がおいしいものと、穴がないほうがいいものがあると思います。

ところで、日本ではビスケットが細かく分類されているそうです。業界団体が決めているようですが、ハードビスケット、ソフトビスケット(クッキー)、クラッカー、パイ、プレッツェル、焼き菓子(加工品)に明確に分けられているそうです。
日本の規格では、それら小麦粉類をつかった焼き菓子を総じて「ビスケット」と呼ぶと決められているようです。
 
「ハードビスケット」と「ソフトビスケット」という呼び方があまり見聞きしませんが、日本の規格では明確に分けられているようです。
 クッキーは「ソフトビスケット」と呼ばれることがあり、「ハードビスケット」とは別の食べものということになるのだと思います。
 そして、どちらも「ビスケット」に含まれるのだろうと思います。
 
 どのような基準で分類されているのかわかりませんが、おそらく製法や成分、その含有量などだろうと思います。
そのように細かく分類しているのは、作り方や形や味などが次第に変わっていき、いつの間にか元の焼き菓子とはまったく違ったものになることを防ぐことが、理由の一つであるようです。

つまり、クッキーがいつの間にかケーキのような食べものになったり、クラッカーがパイのようなお菓子に変わったりすることがないように、明確に分けられているようです。