2014年8月2日土曜日

虫さされに


以前「かいちゃダメ」というテレビCMを見た覚えがあります。

 虫に刺されたときに塗る薬のCMだったと思います。放送されていたのは、もう随分前ですので記憶が薄らいでいますが、アニメで描かれていたと思います。

蚊に刺された子供に向かって、「かいちゃダメ」という声が流されるという内容だったと思います。

 

蚊に刺された時は、かゆくてもかいてはいけない、そのことを伝えていたのだと思います。かかずに、この薬をぬりましょうという宣伝です。

この“かいてはいけない”ということは、昔からなんとなく正しいのだろうと感じていました。

根拠はありませんが、かけばかくほどかゆくなるような気がしていたのです。しかしかゆみを我慢することは出来ず、かいてはいけないと思いながらも、かかずにいられなかったのです。

結局かいてしまうのですから、本当に“かけばかくほどかゆくなる”のか、それは勝手な思い込みに過ぎないのか、確認することは出来ません。

 

また、「蚊に刺された時には、かかないほうがいい」と、耳に入ってくる機会もあったと思います。

蚊に刺された部分をかくことで、皮膚を傷つけることがあるのでかいてはいけないという論旨だったような気がします。

それは実感することもありました。かゆみに我慢できずにかきむしってしまい、“傷”というほどではないものの、皮膚にとって良くないだろうと感じることは、何度となくあります。

 

そういえば、これも随分前のことですが、蚊に刺されたとき、“丸く腫れた部分に爪を押し付けて十字の痕をつけるといい”というおまじないがあると聞いたことがあります。

確かテレビで見たのだと思います。記憶違いや勘違いがあるかもしれませんが、多くの人が子供のころから、そのおまじないを知っていたという扱いだったような気がします。

その時、僕は大人になっていたのですが、それまでそんなおまじないは聞いたことがありませんでした。

『へえ、そんなおまじないがあるのか。爪をたてて傷みを感じることで、少しでもかゆみをごまかそうという意図なのかもしれないな。でも効き目があるとは思えないな』

 そう考えたものです。

 

 2~3年前、蚊に刺された時、かかずにかゆみに耐えてみました。

『かゆい。でもかかないぞ』そう意識したのです。すると数十分後には、かゆみがすっかりなくなりました。痕もなく、蚊に刺されたことなど、まるでなかったことのようでした。

『かいちゃダメっていうのは本当だったんだな』と思ったものです。

それ以来、蚊に刺されるたびに『数十分間だけでいい。耐えぬくんだ。そうすれば、かゆみはすっかりなくなる』と自分に言い聞かせて我慢しています。

 

ただはじめは、蚊に刺されたという自覚がなく、無意識にかくことが多いものです。同じところを何回かかいているうちに、『かゆい』と頭が理解し、その部分をみて、蚊に刺されたと気づくことが多いのです。

そういうときは、その時点からかくことを我慢するようにします。すると、やはり数十分の辛抱で、かゆみがなくなるのです。

ただこれはあくまでも僕が勝手に感じていることです。医学的根拠はありません。すべての人が同じように感じるのか、それもわかりません。

 

ところで少し前に、遺伝子を組み替えて、人間の血を吸わない蚊を作りだす研究が行われていると耳にしました。

蚊は、マラリアやテング熱などの病気を媒介すると聞きます。それが深刻な問題となっている国もあるようです。

人間の血を吸わないのなら、人間の体に病気を持ち込むこともなくなると思います。

 

そこでインターネットで検索し、4~5のサイトを見てみました。そのすべてが、遺伝子を組み替えることで、病気を媒介する蚊を絶滅させるという内容が書かれていました。

あくまでも僕が見たサイトに書かれたことですし、専門的なことやくわしいことはわかりませんが、遺伝子を組み替えて95%の確率でオスが生まれる蚊を作るようです。

それを一定数、野に放つことで、世代を重ねるうちに子孫が残せなくなり、絶滅すると考えられるそうです。

 実験では6世代で絶滅したとあります。

 

 しかし遺伝子を組み替えた生物を世に放つこと、また遺伝子を組み替えることによって種を滅ぼすこと、それを不安視する声や、問題視する意見や、反対論が数多くあるようです。

 今回は、インターネット検索結果の2ページ目までにあるサイトしか見ていません。人間の血を吸わない蚊について書いているサイトは、見つけられませんでした。

 

 そこで勝手に考えたのですが、蚊を絶滅させるのではなく、人間の血を吸わないようにする研究が行われているのかもしれません。

遺伝子を組み換えることで人間の血を吸わなければ、人間に病気を媒介することもないだろうということです。

その蚊を一定数、野に放つことで、何世代か後には人の血を吸わないものばかりになるのかもしれません。

 そのためには、繁殖に関する遺伝子も操作する必要があるかもしれません。

 蚊を絶滅させるよりは、生態系に関する影響が少ないと考えられているのかもしれません。