2014年8月29日金曜日

彼らの領域で

 上半期、性犯罪で摘発や補導された中学生が138人とのことです。
 数日前にインターネットの記事で読んだのですが、100人を超えるのは、5年連続だとあります。
 これは警視庁がまとめた「少年非行情勢」による数字だそうです。ちなみに未成年者全体では298人で、ここ10年の間では二番目に多いそうです。

未成年者全体で298人、そのうち中学生が138人ということは、高校生より多いということになるようです。
高校生の人数は書かれていませんが、中学生の人数は、高校生の二倍以上のようです。
警視庁はその理由や背景はわからないそうです。
 
 この数字を目にして印象付けられることは、中学生による性犯罪が増えているということだと思います。
 ただ5年連続で100人を超えているということからすると、今年の上半期に急増したというわけではなさそうです。
 その5年間の詳細な数字は書かれていませんし、それ以前にどれだけの人数が補導や摘発されたのかわかりませんが、少しずつ増え続けいているという印象を受けます。

 ただ少子高齢化といわれて久しいのですから、中学生の総数も少なくなっているような気がします。
 統計など正確な数字を調べずに推測や印象だけで書きますので、理解不足や勘違いや思い違いや思い込みがあるかもしれません。
 仮に中学生の人口が減っているなか、性犯罪で摘発・補導されている人数が増えているとなると、事態の深刻度が少し高まるような気がします。
 高校生の数字の推移がわかりませんが、やはり人口は少なくなっているという印象があります。
 高校生も中学生も人口が減っているなかで、中学生の性犯罪による補導者や摘発者数が毎年少しずつ増えているのかもしれません。

 このインターネットの記事では、「若者のセックス体験率の推移」という「日本性教育協会」が調査した数字を取り上げています。
 それによると中学生の性体験は増えているそうです。
 ただ「11年度」の数字で、男子が3.8%、女子が4.8%とのことですので、増え続けてはいるものの、割合はそれほど高くないようです。
 
 そしてこの記事では、インターネットの影響に関する意見を載せています。
 インターネットは膨大な情報があふれており、そのなかには性に関するものも数多くあります。そのため中学生でも簡単に、性的な情報に触れることが出来るそうです。
 それだけでなく、インターネットの交流サイトが、未成年の性体験に大きな影響を及ぼしていると考えられるそうです。

 性体験をした中学生が、それを交流サイトに書き込むと、それを読んだ者はみな強く感化されるようです。
 ただでさえ若い時は性に関心があるものだと思います。ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどない時代でも、友人が体験をしたという話は、興味津々で聞き入ったものだと思います。
 そして自分も経験したいという思いが強まったのではないかと思います。
 それに交流サイトに、性に関する個人的な映像を投稿することもあるようです。

 若者の性に関してインターネットは大きな影響を与えていると考えられるようです。個人的にもそれは感じられます。
 そうなると考えなければならないのは、“ではどうするべきか?”ということだと思います。
 携帯電話やスマートフォンには、インターネットのサイトには、閲覧制限をかけることが出来ると聞きます。
 保護者はそれを活用するべきだと思います。

 しかし自分が若者だった頃を思い出すと、ただ目をふさぐだけでは、逆効果になりかねないような気がします。
 若いころは性的欲求がありましたし、性に対して強い興味を持っていました。
 なんとか見られるものは見ていました。なんとしても見られないものは、いつか見られる日がくることを夢見て諦めていました。
 性的欲求は時に発散し、時に抑えることで処理していたものです。

書くことが憚られるような恥ずかしいことも多々ありますが、それでも心身ともに健全な発育をしたといえる範疇に収まっていると、自分では思っています。
性的な興味を掻き立てるものを一切見ることが出来なかったら、そのほうが不健全だったような気がします。

情報が爆発的に増えている現代では、精神が間違った方向に進むと、あっという間に加速させられることもあると感じます。ひどいものは、未成年者に見せないことも必要だと思います。
ただ、妄想は上手に利用し、現実とそれを混同しないことを、若い時に自ら認識する必要があるような気がします。
強引に目をふさいだら、それが出来ないようにも思えます。

他者と性的な関係を持つことは、人間同士が深い繋がりを持つことだと思います。人間同士が深い繋がりを持つには、相手の人間性を尊重しなければならないと思います。
性的欲求が強い時に、それを学ぶことが必要だと思います。

 大人が真面目に教えることも必要だと思いますが、若者が自分たちの領域内で学び取ることも大切だと思います。