2014年9月14日日曜日

いつかもっと悪質なウィルスがやってくるかもしれない

 人類が地球上に現れる前から、いつくもの生物が絶滅したのだと思います。
 現生人類に近いネアンデルタール人や北京原人なども、絶滅したそうです。
 子供のころは、ネアンデルタール人、クロマニョン人、ホモサピエンスと進化していったと、教科書や真面目なマンガや雑誌などに書いてあったと思います。
 しかしいつの間にか、ネアンデルタール人は絶滅し、クロマニョン人は現生人類ホモサピエンスに属するというように変わりました。

人類の祖先はアフリカで生まれた一つの種が、世界中に広がっていったと聞きます。
 その話を初めて聞いたとき、少し不思議な気がしたものです。
世界はとても広く、環境もその地によって随分と違います。一つの種が広がるより、各地で生まれ、その地で進化したほうが、受けやすい説だと感じたのです。
以前、書いたことがありますが、現生人類の祖先は適応力が強かったのかもしれません。住む場所を移動しても、その地の環境に合わせて生きていくことが出来たということです。
 
北京原人やネアンデルタール人は、元々はアフリカで生まれたものの、進化の過程で現生人類と枝分かれをしたようです。
そしてどちらも絶滅したのですが、ネアンデルタール人は、現生人類の祖先と同じ時代に生きていたそうです。
 クロマニョン人が現在まで種を残し続けているのに、ネアンデルタール人はそれが出来なかったようです。
 その理由については色々な説があるようです。

 クロマニョン人とネアンデルタール人の混血もいたという説がありますので、同じ場というか近い地域に生息していたのだろう思います。色々と交わりもあったと考えられているようです。
ただ最近の研究では、ネアンデルタール人が絶滅したのは、今まで考えられているより一万年ほど早かったと考えられるそうです。
 それにしても、現生人類の祖先と同じ時代に、ネアンデルタール人が生きていたことは変わらないようです。
 同じ時代、同じ地に生きていたものの、ホモサピエンスは子孫を残し、ネアンデルタール人は滅んだということです。

 ところで、これを書いている時点で、デング熱の国内感染者は100人を超えていると報じられています。
 感染しても発病しない人もいると聞きますし、症状が軽いことなどで、医療機関に掛らなかった人もいると思われるため、感染者はもっと多いと見られています。

 どのようにして感染が広がったのか、今の時点の推察が報じられています。
 海外で感染して帰国した人を蚊が刺し、その蚊が別の人を刺したことでその人が感染したと見られているようです。
 一人の人間と、一匹の蚊から、100人を超えるまで感染が広がったようです。

 蚊は涼しくなるといなくなりますし、デング熱のウィルスは蚊の子供に引き継がれることはないそうです。そのため秋になれば、感染は止まると考えられるそうです。
 それにしても、まだしばらくの間があります。その間に感染者は増えるような気がします。
 今のところ重症化したという報は見聞きしませんし、過剰に恐れることで恐慌状態になることもないようです。

『感染するのは困るけど、デング熱はひどい病気でもなさそうだから、大騒ぎしなくてもいいのかな』
人々の間にそういう雰囲気があるように感じます。それでいいような気がします。
 しかし政府や行政には、色々なことが求められるような気がします。

 蚊が媒介するもっとずっと深刻な病気が、国内に持ち込まれることがないとはいえないと思います。
 また、未知のウィルスによる致死率の高い病気を、蚊が媒介することもあり得ると思います。
 今回のデング熱では、一人の人間と、一匹の蚊から、全国に広がっています。
 そして、一人の人間と、一匹の蚊から、100人以上の人が感染しています。
『もし、もっと恐ろしい病気だったら』
『もしそれが、蚊だけでなく、他の感染経路を兼ね備えているウィルスだったら』

「予行演習」という言葉を使うと不謹慎化もしれませんが、今回のデング熱には行政や政府は、色々と学ぶことがあるような気がします。
 教訓を得ることも多いと思います。もっと悪い状況を想定して、対策を練っておくことも出来るような気がします。
 その必要性を認識することも、今回のデング熱から得られるような気がします。
 
 ネアンデルタール人がどうして絶滅したのか、その理由はまだわかっていないそうです。
勝手な空想ですが、ウィルスが原因だったのかもしれません。
ネアンデルタール人も北京原人も、人類の祖先に近いにも関わらず絶滅していったと考えられています。
もしかしたら、ウィルスに対抗できなかったものがいたかもしれません。

同じ時代、同じ場所に生息しながら、クロマニョン人が種を残し、ネアンデルタール人が滅んだのは、同じウィルスに対する抵抗力が違っていたからかもしれません。