2015年5月10日日曜日

決着がつくことはない

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2015年5月 10日「決着がつくことはない」

概要
 対抗心は、表に出すことでさらに強まるものだと思います。そして一度は収まったとしても、些細なことで再燃するものだと思います。
 怒りの感情は、高ぶることでさらに高ぶるものだと思います。そして一旦は収まったとしても、ちょっとしたことで再び高ぶるものだと思います。
 対立は、対立することでさらに深まるものだと思います。そして一時は静まったとしても、何かのはずみで再開するものだと思います。
そして対抗心は、怒りに似た感情だと思います。また強い怒りが、対抗心に付随している場合もあると思います。怒りが強い対抗心ほど、掻き立てられるたびに強まっていくことが多いと思います。
ところで現代社会には、インターネットが広く普及しています。そのインターネットは、怒りの感情を掻き立て易いものだと思います。パソコンやスマートフォンなど、一人で一つの画面に集中することで、“一人の世界”に似た認識をもつと思います。その反面、画面の向こうには他者の存在を感じているものだと思います。無意識に自己を守ろうとし、それによって怒りの感情が掻き立てられやすいと感じます。
そうなると、対抗心や怒りが含まれている民族意識は、インターネットによって無意識に高まることがあると思います。
昨年スコットランドでは、英国からの分離独立を問う住民投票が行われました。反対が多数だったのですが、一回の住民投票の結果が永遠に尊重されるとは限らないと思います。再びスコットランドの独立を望む声が高まれば、再び住民投票を求める声が上がるかもしれません。

そう考えると、民族問題に決着がつくことなど、ないのかもしれません。殊にインターネットが普及した現代では、一旦は収まっても再び燃え上がることがあるような気がします。