2015年5月31日日曜日

楽観も過ぎれば欺瞞になる

エムズ日記は電子書籍で販売しています。
全文はそちらで。


2015年5月 31日「楽観も過ぎれば欺瞞になる」


概要
財政再建にとって経済成長は欠かせない重要な要素だと思います。増税と歳出削減だけでは、経済を停滞させ、それが税収を減らす原因になると思います。そして財政が厳しくなるという循環になってしまいかねないと思います。
景気を良くすることが出来れば税収があがりますので、国の財政にとっても好ましいことだと思います。実際リーマンショック前、過去最大の税収増があったと記憶しています。それによって財源が確保され、財務体質の改善が進んだという覚えがあります。
ただ当時、国民に好景気だという実感はなかったと思います。むしろ多くの人が、不景気の真っ只中だという印象を抱いていたと感じます。
 そのため『いざなぎ景気を超える長期経済成長だ』だと報じられても、『どこの国の話? 日本? そりゃパラレルワールドだよ』いう声が聞かれたものです
財政を健全化するには経済成長が必要だと思いますが、経済は一国の政府の思惑通りになるものではないと思います。実際、景気がよくて財政健全化が進んだ思われた矢先に、リーマンショックがおきた感があります。
日本は2020年までに、基礎的財政収支を黒字にする目標を立てています。数か月前に、その試算が公表されました。それは3%の経済成長を前提としているようです。“あり得ない”わけではないかもしれません。
ただ3%の成長を維持し続けられる可能性は低いと思います。それどころか、マイナス成長になる可能性もあると思います。
 黒字化の目標を掲げている以上、それらしい数字を示しておかなければならないという考えがあるような印象を受けます。