2015年8月18日火曜日

尾てい骨と把握反射

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2015年8月 18日「尾てい骨と把握反射」


概要
人間の脳は、地球上の生物の中でも突出して高度に発達していると思います。しかし、ある器官を高度に発達させた生物は、いくらでもいるような気がします。
 人間は進化の過程で考える力を得た生物であり、走る力を得た生物もいれば、泳ぐ力を得た生物もいれば、飛ぶ力を得た生物もいるということです。
そう考えると生物に優越はないような気がします。進化には『高度』や『原始的』という概念が充てられますが、生物に『優越』という概念は、本来的に当てはまらないような気がします。
また人間は、人間の感覚や価値観や概念を、勝手に動物にあてはめて考えるものだと思います。
『草原を自由に駆け巡っている。動物にとってはそれが幸せだ』
確かに、草原を走っている動物は、何かしら快感を得ているかもしれません。動物にもストレスがあったり、快楽物質が分泌されたりすることが、研究によって判明するかもしれません。
しかし草原を走る動物は、獲物を捕まえるためや、捕食されることから逃れるため、気象状況を感知しその影響から逃れるためなど、生きるために走っているのかもしれません。また速く走れることが生き抜く条件となるため、その能力を維持するために走ることがあるかもしれません。しかしそれは本能的なもので、走る理由など認識していないかもしれません。
『動物がかわいそう』という言葉を耳にすると、どこか高みから動物を見下ろしているような印象を受けることがあります。人間様の上から目線であり、思いあがりであり、うぬぼれであり、自己満足であると感じることがあります。
 その思考自体がとても浅はかで、幼稚で、単純だと、思うことがあります。しかしそれだけに、大衆をまどわし、そそのかし、たぶらかし、欺くには都合がいいのかもしれません。