2013年12月14日土曜日

空を飛べるようになったわけ



 人間は二足歩行を始めたことで道具を使うようになったのでなく、道具を使うために二足歩行を始めたのかもしれません。
昨日そのようなことを書きました。
鳥は空を飛ぶために翼を手に入れたのではなく、翼があったから空を飛べるようになったのだと思います。
以前そのようなことを書いたことがあります。

恐竜が鳥に進化したという考えは今では定説になっている感があります。かつては”ちょっと変わった説”という見方をされたことが多かったような気がしますが、羽毛を持った恐竜の化石が見つかるなど、少しずつ信じられるようになってきた印象があります。

それにしても、恐竜が地球上を闊歩していた時代にも、空を飛ぶ生き物はいたと聞きます。翼竜です。
子供のころ翼竜は空を飛ぶ恐竜だと思っていましたが、生物としては別に分類されると聞きました。それに、翼竜は鳥の祖先ではないと聞いていました。
それは面白いと感じたものです。

最近では、翼竜にも羽毛があった可能性が指摘されているようですが、空を飛ぶ翼竜が絶滅して、陸上で生息していた恐竜が空を飛ぶ鳥に進化したと思うと、なんとなく興味をかきたてられます。
ただ子供の頃は、『恐竜が鳥に進化したなんて、ちょっと無理やりって感じがするなあ』などと思ったものです。

それが今では定説になった感があります。
そんななか、とさかをもった恐竜の化石が見つかったという記事をインターネットで目にしました。
恐竜の化石には、肉の組織がミイラのような状態で残っていることがあるそうです。先日カナダで発掘された恐竜の化石には、頭の上にそのような肉の組織が残っていたといいます。

それは鳥のとさかによく似ているようです。雌をひきつけるためのものだと考えられているそうです。つまり多くの鳥のとさかと同じ使い道だったということです。
恐竜が鳥の祖先だと示すことのひとつかもしれません。
そして、羽毛は空を飛ぶために具わったものではないと、あらためて感じます。

『羽毛は元々空を飛ぶために生物の体に生えたものでない』
『その羽毛が、たまたま空を飛ぶために適していたため、やがて空を飛べるようになった』
『そして恐竜は鳥になった』
では元々羽毛はなんのために恐竜に生えていたのか考えると、やはり体温を保つためだと思います。

以前書いたことですが、羽毛は洋服や布団などにつかわれています。多くの空気を抱き込むことで保温効果が高いためです。
そうなると、恐竜も体温を保つために羽毛が生えていたのではないかと思います。
ただ、人間が激しく運動するときに、羽毛を使った上着とズボンを着用していたら、熱すぎてしまうと思います。

運動するときは防寒着は脱ぐことが多いと思います。寒さによっては上下ダウンを着て運動することもあれば、ズボンだけを脱ぐこともあると思います。
恐竜は捕食するときや、天敵から逃げる時など、激しく動くことがあると思います。
また、あまり動かないときもあったと思います。

恐竜の羽毛は体を動かさないときは、体温を保つことに役立ったと思います。
しかし激しく動く時、全身がびっしりと羽毛に覆われていると、体温を保持するどころか熱くなりすぎたのではないかと思います。
羽毛は保温性にすぐれているため、なおさらだったような気がします。

そこで、主に内臓を暖め、必要に応じて開くことが出来るように、前足の羽毛が大きく、また密度が高くなっていったのではないかと思います。
後ろ足は速く走るために筋肉があつくなりすぎないように、羽毛が薄かったり生えていなかったりしたのではないかと思います。
翼はかつて空を飛ぶための器官ではなく、身体を包みこむためのものだったのではないかと思うのです。

より広い範囲を包みこむために、前足の羽毛はより大きく、より多くなっていったのではないかと思います。
そして前足自体も、より広い範囲を包み込み、より大きな羽毛を具えられるように、大きくなっていったのではないかと思います。
それを広げることで滑空出来るようになり、滑空できるようになったことで次第に羽ばたく筋肉がついていったのではないかと思うのです。
そのように、恐竜は鳥になっていったのではないかと想像するのです。