2013年12月29日日曜日

首相公選制



 この国では、国のリーダーは国会議員によって選ばれます。世界には国民によって選ばれる国もあります。
日本もそうしたほうがいいのではないかという声があります。それを公約に掲げている政党もあります。

日本に限ったことではないと思いますが、選挙では当選しやすい人物像があると思います。
この国では、政治家の血縁者、有名人、若いとか顔立ちがいいなど多くの人に容姿がいいと感じられる人物は、選挙で当選しやすい傾向があると思います。
政治家の血縁者の場合、俗にいう”地盤”を引き継いでいることも多いので、それが当選しやすい大きな理由の一つだと思います。

そのため、政治家を代々の家業であるかのように感じられる家もあるような気がします。
与党を長く経験している政党は、首相や大臣を多く輩出しています。多くの政治家がその政党に属しています。その政党に属していた元政治家も多いと思います。
そうなると与党経験が長い大きな政党には、政治家の子や孫が多く、また元首相や元大臣の子や孫も多くなりやすいと思います。
実際に多いように見られます。

今のこの国のリーダーは二度目ですが、一度目を辞めた後の選挙で圧勝したことが二度目をめざす精神面での理由になったようです。
自分が支持されていると感じ、もう一度、首相と務めたいという意欲が湧いたのかもしれません。
気持ちの持ちようは、その人だけのものですので、他人がとやかくいうことではないと思います。
ただ、選挙で圧勝した理由を当事者ではない所から見ると、首相を辞めてから何年かの時間があったことは、その後の選挙結果に繋がったような気がします。つまり早く辞めたため、また短い期間で辞めたため、次の選挙までに、ほとぼりがさめる時間があったのではないかということです。それと、やはり選挙で圧勝するには地盤の強さが大きいような気がします。本人の努力もあったと思いますし、本人を支持した人も多いと思います。それでもかなり大きいのは、おじいさまやおとうさまが築いてくれたものだという気がします。

人は誰でも自分は努力していると思うものですし、自分は苦労していると思うものだと感じます。
気持ちの持ちようは、その人だけのものですので、他人がとやかくいうことではないと思います。
ただ、言動から心理的な傾向が窺えることがあるような気がします。打たれ弱いが我が強く、自意識が強い、味方ばかりをまわりに集め、受け入れられるところにばかり行きたがり、成果を過大評価する傾向があり、それを訴えたがる、一般的に”おぼっちゃん”という言葉で表現されるような人物像が浮かべる人がいるかもしれません。

これからも国会議員が国のリーダーを選ぶとなると、元首相の子や孫や、元大臣の子や孫ばかりになるかもしれません。
与党経験が長い政党には、元政治家の子や孫や、元首相の子や孫や、元大臣の子や孫がわんさかいるのですから、国のリーダーにもなりやすいのは当然だと思います。
しかしそれは、民主主義の国家において、芳しいことではないような気がします。

では、国民の投票によって国のリーダーを選んだらどうなるだろうかと考えて見ます。
今の日本では、選挙になると当選しやすい人物像があると思います。リーダーを選ぶ選挙でもそれが表れているような気がします。
そう考えると、国のリーダーを国民による選挙をしても、元首相の子や孫や、元大臣の子や孫が当選しやすいような気がします。

また、元テレビタレントや、時々テレビにも出演する著名な作家や、頻繁にテレビに出演する弁護士が、国のリーダーを決める選挙でも当選しやすいような気がします。
もしかしたら、顔立ちのいい若い女性が当選するかもしれません。
元首相の子供が顔立ちのいい若い男性であったなら、史上最年少記録を更新するかもしれません。

元首相の子や孫や、元大臣の子や孫や、元テレビタレントや、時々テレビにも出演する著名作家や、頻繁にテレビに出演する弁護士や、顔立ちのいい若い女性や、顔立ちがいい若い男性で元首相の子供にも、国のリーダーにふさわしい才覚と人間性を具えた人物もいると思います。しかし、そうではない人もいると思います。また、少なくない有権者は、このような当選しやすい人物像を持つ候補者に対して政治家としての資質の有無に目が向きにくくなるような気がします。
そう考えると、今の日本で国のリーダーを国民の投票で決めることは、個人的には反対です。