2013年12月26日木曜日

懲りない面々



 情報技術が発達している現代社会では、政党の支持率は一瞬で大きく変動することがあると思います。
今のこの国では与党が圧倒的な議席数を持っています。それは選挙の結果です。有権者の意思だと思います。 
ただそうとばかりは言い切れないと思います。
今の与党に票を投じた有権者の一人ひとりは、一つの政党に圧勝させたいとは考えていなかったように思います。
衆院選前の政党支持率は決して高くなかったと思います。

あの時、もっとも支持率が高かったのは「支持政党なし」だったような気がします。
そのことからして支持する政党のない人たちの多くが、今の与党政党に投票したのだと思います。
つまり今の与党を積極的に支持しているわけではないということです。
他に投票したい政党がなかったのだと思います。
『他に入れたい政党がないのだから仕方ない』

またあまりにも政治の混乱と停滞にうんざりしていた有権者が多かった感があります。『やっぱり安定した与党がないとダメだ』
それにどのような選挙制度であれ、政党の票の数をそのまま当選の数に反映させることは難しいものだと思います。
今の制度が、今の与党に有利に働いたことは、選挙後さかんに言われていました。

これらのことからも、多くの有権者が積極的に今の与党に投票したのではなかったように感じます。
有権者のひとりひとりは、この政党に圧倒的な議席を与えて、やりたい放題をさせたいという意思はなかったと思います。

前回の衆院選は、当時の最大野党が圧勝しました。
”その他の野党”がそうさせてあげたような感があります。
選挙をやれば当時の与党が惨敗することは誰にも簡単に予測できたことだと思います。その票の行き場が、最大野党にしかなかったために圧勝したと見られます。それは”その他の野党”があまりにも支持されていなかったということだと思います。

当時の最大野党は、早期解散を強く求め続けていました。
早期解散をして有利になるのは、その政党だけだったと思います。
解散を早めようが遅らせようが、当時の与党の惨敗は避けようがなかったような気がします。
しかし、解散が早まることで、”その他の野党”が有利になることはなかったと思います。
つまり”その他の野党”は、早期解散を阻止するべきだったと感じます。
それは政治的な戦略だったと思います。

「いっつそーれいとなんですよ」などと言い出したころには、まったくの手遅れだったと思います。「準備が出来ていないので、解散は求めません」などと言ったときには、完全に手遅れだったと思います。準備不足を自覚していたのなら、積極的に時間を稼ぐべきだったように思います。
それをせずに大あわてでやったことのすべてが裏目に出た感があります。それが今でも続いているように見られます。
前回の衆院選で、今の与党に政権を与えることに大きく貢献したのは、”その他の野党”だったといえるかもしれません。

しかも、衆院選が一つの政党の圧勝に終わったのですから、その時点で参院選にむけ、すぐに野党は協調する必要性があったと思います。当然、野党に転落した前与党も加わらなければならないと思います。
しかし結局なにもしないまま、参院選は今の与党にやすやすと勝たせたような印象があります。
今の一党一強という国会は、”その他の野党”がそうしてあげたように感じるのです。

それは”その他の野党”の政治家に、先見性も政治的戦略性もないといえるかもしれません。それは政治家としての資質が低いといえるかもしれません。
それにしても、政治勢力結集が難しさを表しているとも思います。
ただそれは今に始まったことでもないような気がします。
前与党には政権担当能力のなさは、党内の意思統一が出来ないことだったと思います。

国会がねじれているのですから、与党は結束しなければならないのは明らかだと思います。しかし公然と与党内部で批判しあっているのですから、それでは”決められない政治”の後押しをしているようなものだと思います。それが国民に”いい政党だ”と見えるはずがないと思います。
しかも、それをどれだけ指摘しても、改善出来ないのですから、そんな政党に政権をまかせられるとは到底見えないような気がします。
その政党は元々”寄り合い所帯”だといわれていました。”野党勢力を結集した”という見方が出来るかもしれません。