2014年5月29日木曜日

魔球はハリケーン

“ヒトはなぜ右利きが多いのか?”
先日インターネットで、それを取り上げている記事を目にしました。どうやらインターネットの質問サイトに、そのような疑問が投稿されたようです。
僕はそのサイトは見ていませんが、この記事によると様々な仮説や推論と、反論が書き込まれたようです。

“ヒトはなぜ右利きが多いのか?”それは簡単に答えが出ることではないと思います。色々な分野の研究が必要だという気がしますし、その結果が矛盾することや、意見が対立することもあると思います。
それに仮説が立てられたとしても、それを客観的に証明することが難しい事柄だと思います。

ただそういう事柄を、素人なりに考えることは楽しいものだと思います。
科学的にはっきりさせようというのではなく、あくまで自分なりに仮説を考えるのです。それは空想することに近いものがあるような気がします。
それは面白いことだと思うのです。

僕は質問サイトを見ていないので、勘違いや理解不足があるかもしれませんが、記事に書かれていた仮説を上げてみます。
〈多数派が有利になるような進化が働いたため〉という説があるようです。道具が全て右利き用に作られているため、それに合わせて進化したということかもしれません。
〈そもそもなぜ右利き用に道具が作られたの?〉という反論があったそうです。
 これだけしか書いていないのですが、それだけで考えると、人類の祖先が道具を使い始めたころ、相対的に右利きが多かったためそれに適した道具が作られ、それを使いやすくなるために進化し、さらに右利きが多くなったということのような気がします。

〈人類の祖先が木の上で暮らしていたころ、左手で枝や幹をつかんで、右手で果実を取っていた。それば左側から転落することを防ぐため。つまり木から落ちても、心臓側が地面にたたきつけられないようにする用心であり、そのことから右利きが多くなった〉という説もあるようです。
〈心臓は体の中央にあるので、その仮説は成立しないのでは?〉という反論もあるようです。
 このやりとりについて考えると、今は心臓が体の真ん中にあるという知識がありますが、サルだったころにはそれはないと思います。
鼓動は左側で感じるので、それを守ろうとするため本能的に左手はなるべく体から離さないようにしていたかもしれません。そのため右利きが増えたのかもしれません。
 転落時、心臓の衝撃を和らげるというのもあり得ないことはないような気がします。

〈コミュニケーションを高めるため左脳が発達した。左脳は右腕の運動を司っているため、左脳の発達は、右腕の運動を活発にしたため右利きが増えた〉という説も唱えられているようです。
〈左利きの人はコミュニケーションが下手ってことになるけど〉
〈左利きの知人はコミュニケーションが下手ではありませんし、左右どちらの手を使える人も多いです。また左利きの人は、優秀な人が多いです〉
 そのようなやり取りがあったそうです。

 左脳は論理的な思考をするところで、右脳は映像など感覚的に捉える役割があると聞きます。
ただ何年か前、人間の脳にはまだわかっていないことが多く、一般的に言われている右脳と左脳の役割についても、実はまだ解明されていないという話を目にしたことがあります。
 そこでその点も仮説になりますが、右利きが多いことは脳の進化に関わりがあるような気がします。

“手を動かすことで脳が進化し、脳が進化することで手はさらに複雑な動きをするようになった。そしてまた脳は進化した。その循環が人類の進化に貢献した”
 そのようなことを見聞きます。つまり、手の動きと脳の働きは密接な関係があると思われます。
 そうなると利き腕も、脳の働きや進化と深くかかわっているような気がします。
 
個人的な考えですが、役に立つ道具を考えだし、手を使ってそれを作るには、論理的な思考が必要だと思います。
 また、複数の個体が集まって社会をつくっていくために、言語や筋道立てた考え方が大切だったように思います。
 つまり左脳が活発に働くことになり、それによって右手が使われることが増え、また器用になっていったのではないかと思うのです。
 必然的に道具は右手で使うように作られるため、それに合わせて右利きの人が増えたのかもしれません。

 ただ道具を考え出すにしろ、集団生活を送るにしろ、感覚によるところも少なからずあると思います。それに左脳と右脳、どちらかだけが極端に発達するのではなく、引っ張りあうように脳全体が進化したのではないかと思います。
 また、右利きが増えたものの、左利きの人がいなくなることはなかったような気がします。
 
 左利きの人は、先天的に右脳のほうが優先して働くのかもしれませんし、左脳より発達しているのかもしれません。 
そこで右利き向けの社会に適応しなければならないため、左脳が鍛えられるのかもしれません。

そのため、あらゆる分野において高い能力を発揮する人に、左利きが多いのかもしれません。