2014年5月9日金曜日

給食は残さず食べましょう


 『給食を残すことはよくないことだ』

小学生のころは、そう考えていたような気がします。

「好き嫌いをしてはいけません」ということは、家庭でも言われていました。

 学校では、「給食を残してはいけません」と言われていました。

 

“なぜ好き嫌いがあってはいけないのか、なぜ給食をのこしてはいけないのか”

 好き嫌いがあると、体の成長にとってよくないと、子供のころから何度となく聞いていたと思います。

 人間の体には栄養が必要なのだと思います。人間には身体を動かすエネルギーや、体をつくる材料、体を維持する材料などが必要で、多くの場合、食べることでそれらを取り入れているのだと思います。

また人間にはいろいろな栄養が必要で、それを取り入れるためには、色々なものを食べなければならないのだろうと思います。

 子供のころ、給食は必要な栄養素が、必要な分量含まれているのだろうから、残してはいけないのだろうと認識していました。

 

それに「給食を残していけません」と先生が言っているのに、給食を残したのでは、“先生の指導に従わない”ということになるという意識があったような気がします。

あのころは、好き嫌いがあることは“わがまま”だという見方につながることもあったように思います。

先生としては「給食はのこさず食べなさい」と言っているのですから、一人でもそれを許してしまうと、他の児童から“えこひいきだ”とみられるという考えがあったのかもしれません。

 

「学校給食は教育の一つだ」そういう趣旨の言葉を耳にします。

 子供にとって必要な栄養を摂取するだけでなく、“食べること”や“食事をすること”に関する教育でもあるのだろうと思います。

 

何度か書いていますが、僕自身は給食で苦労した覚えはありません。

今も子供の頃も、嫌いな食べものがないわけではないのですが、我慢すればなんとか食べられるものばかりです。

また個人的に”食べ物を残す”という行為それ自体に抵抗感があるように思います。

ただそうはいうものの、絶対に食べ残しをしないと言い切ることは出来ません。また世の中には非常に多くの食べ物がありますので、人生で一度も食べたことがないものが無数にあると思います。

その中には、絶対に食べられないほど嫌いになる食べ物があるかもしれません。

それに食べられないわけではなくても、嫌いなものを率先して食べることは少ないと思います。

そう考えると、子供のころは嫌いな食べ物を我慢して食べることも必要なのだろうという気がします。

 

“給食を全部食べ終わるまで席を離れてはいけない”

僕の学級でもあったのかよく覚えていませんが、そのような話は時々耳にします。

食べ終わるまでの居残りには、“罰”の意味合いもあったような気がします。

“給食を残すことは悪いことであり、悪いことをする児童には罰を与える”

 無自覚だったのかもしれませんが、そんな意識を持っていた先生がいたかもしれません。

 居残りさせられた児童は、“これば罰だ”と感じていたかもしれません。

 

先日、インターネットでそのことを取り上げた記事がありました。

今の小学校では、給食を残さず食べるように指導することは、僕らの時代から比べると相当に少なくなっているようです。

 食べ終わるまで席を立たってはならない、ということも少ないのだろうと思います。

 

 記事では、もしそのような指導が行われた場合、それは体罰になるのか、について書かれてしました。

 給食は残さず食べることで必要な栄養を取れるように考えられているため、残さず食べるように指導することは必要であり、そのために席を立たせないことは、著しく不当だとは言えない、つまり体罰にはあたらないと考えられるそうです。

ただ無理やり口に押し込んだり、吐き出したものを食べさせたりする行為は体罰になると思われるようです。

 

 しかし指導の目的が好き嫌いをなくすことならば、休み時間に居残りさせて無理やり食べさせるのは適切ではないと考えられるそうです。

 また好き嫌いをなくことなど食べることに関する教育は、学校だけでなく家庭でもするべきことですので、その連携が必要だと書かれています。

たしかに、食べるまで居残りさせるという“罰”を受けることで、嫌いな食べ物に対する印象が悪くなることもあるような気がします。罰を受けたことがトラウマになり、嫌いなものが余計に嫌いになることもあると思うのです。

それでは“好き嫌いをなくす”という目的からすると、むしろ逆効果になるような気がします。

 

 少しまえに学校給食の牛乳について話題になりました。個人的にそれほど興味を覚えなかったのですが、意外に大きく取り上げられていました。 

そこでインターネットで検索してみました。

すると、学校給食に牛乳をだすことに反対する意見を目にしました。非常に強く主張さえているという印象を受けました。

あくまでも個人的な印象ですが、その主張の奥にはなにか強い思い入れのようなものがあるような気がしました。